2023.08.19

認知症になったとき、在宅生活を希望するか、それとも・・・・

認知症になったとき、在宅生活を希望するか、それとも・・・・

もし自身が認知症になったとき、どんな生活を送りたいですか?筆者は、身内や周りに迷惑をかけない存在であり、穏やかな気持ちで生活したいと思っています。そう願っても、果たして現実はどうなるでしょう。

認知症になっても、在宅生活を続けるために知っておきたいこと

認知症者が在宅生活を継続することは、かんたんではありません。

そして、実際に認知症のケアに悩み、ご相談いただくケースは少なくありません。

在宅生活で抱える課題

同居している家族が認知症となった場合、身体的な介護や掃除・料理などの支援が必要になるでしょう。

また、周辺症状の1つである徘徊は、家の中の課題にとどまりません。

ご近所とのトラブルや交通事故など、介護者にとっては気の休まらない毎日です。状況によっては、休職や退職に至るケースも存在します。

行方不明者

実際に認知症者の行方不明者はどれくらいいるのでしょうか。

下図の統計は、警視庁がまとめたものです。

在宅施設問わず、認知症の行方不明者は年々増加しており、令和4年では過去最大数です。

認知症行方不明者数の推移

認知症行方不明者の所在確認等の状況

幸いなことに約97%の認知症者は、所在の確認がとれています。
しかし、2.6%(約500人)の認知症者は死亡が確認されています。

責任の所在

認知症者がご近所や社会でトラブルを起こした場合、「責任能力がない」または「責任の重さについて軽減される」ことがあります。(民法第713条)

しかし、介護者は別です。「監督義務者」として賠償を追う可能性があります。(民法第714条)

社会全体の課題

他の記事でも触れていますが、「1人で抱え込まないこと」が大切です。

認知症者のケアは、今や社会(地域)の課題です。

地域ケア会議

市区町村に設置されている、地域包括支援センターが主催します。

地域に根付く課題を明確にし取り組むことで、解決を図ることを目的にしています。
また、個別のケースを例に取り上げて話し合いが行われることも機能の1つです。

地域ケア会議の5つの機能

・個別課題解決機能

・ネットワーク構築機能

・地域課題発見機能

・地域づくり・資源開発機能

・政策形成機能

認知症者が住み慣れた地域で在宅生活を継続するには、地域で支える仕組みが重要です。

そのためには、個別のケースが直接的な解決とならなくとも、こういった「会議(機能)」があることを知り、お住まいの自治体に相談し続けることが大切です。

自治体の取り組み状況にはよりますが、地域としての解決策が見出されるかもしれません。

アドバンス・ケア・プランニング(※1ACP)

※1 ACP:事前に介護や看護について計画しておくことです。

人生設計

人は大きな病気や怪我により、突然として意思決定ができなくなる可能性があります。

いざという時のために、ご家族などと「どんな治療を受けたいか」「どこで生活したいか」「誰と過ごしたいか」そういったことを事前に話し合います。

認知症も例外ではありません。

自身が認知症になったとき「どこで、どのように、誰と過ごしたいか」など、予め決めておくことで、※2被介護者の意思が尊重されます。

※2 被介護者とは、介護を受ける側の人のこといいます。

注意すべきこととして、ACPは強制されるものではありません。
また、認知症の進行や記憶違いにより、予め決めたことが変化することもあり得ます。

それらを踏まえても、いざという時のために1度は話し合ってみてはいかがでしょうか。

ACPは別名人生会議と言い、国も普及や啓発を行っています。

まとめ

認知症の在宅ケアは、かんたんではありません。
筆者がケアに携わってきた経験においても、この悩みは尽きないようです。

しかし、家族や地域と協力し、認知症であっても在宅で楽しく暮らしているケースも知っています。

すべてを解決できなくても、1人で抱え込まないことが大切です。

地域には、おなじような悩みを抱えた人が集まる「集いの場」や「認知症カフェ」などがあります。
インターネットで調べたり、自治体に確認してみてください。

 

ケア21の「介護なんでも相談室」は、介護に関するお悩みをお持ちの皆様からのご相談を、簡単な登録のみで無料でお受けします。

最後までお読みいただきありがとうございました。

執筆・監修者

管理者

竹本さん

管理者

竹本さん

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