2024.03.04

高齢者の低栄養、自分でできる対策や予防を知りたい!

高齢者の低栄養、自分でできる対策や予防を知りたい!

高齢になって日々の食事量が減ると、摂取できる栄養の量も減少します。不足すると「低栄養」という状態になりますが、これが長く続くとやがて、体力や筋力、身体の抵抗力の低下をまねいて、ケガや病気につながるおそれがあります。今回は低栄養の対策や予防について、その全体像をお話します。

 

1.動かないから低栄養に?低栄養だから動けない?

 

年齢を重ねていく中で、食事の量が減り、日々のお出かけや家事も面倒に感じていませんか?

毎日の活動量が減ればその分、身体が欲する栄養とカロリーの量は減少します。個人差はあるものの、そうなると自然に、食べられる量が減ったりします。

つまり、何かおっくうに感じて動かなくなる→お腹があまり空かなくなる→食事量が減る→体力が落ちる→さらに動きにくさを感じ、動かなくなる……という悪循環が起こってしまうのです。

これが続くと、身体は低栄養の状態となって筋肉の量や抵抗力が落ち、やがて体力や気力も衰えることにつながります。

 

 

2.年を重ねたら、自信を守る方法が変わる

 

とはいえ、高齢になると、たとえば歯の状態が悪化して噛む力が弱くなったり、のどや舌の動きの衰えで、飲み込む力が弱まることもあります。また、食べ物を消化する内臓の働きも、若い頃に比べれば低下していることでしょう。

 

そのような状態で急に無理に食事量を増やしても、消化に時間がかかるなどして、かえって疲れやすくなる恐れもあります。

自身を守るためには、年齢を重ねた分だけ、食事のとり方や日々の活動を工夫していくことが大切なのです。

 

 

3.体調に合わせた食事メニューで「量」と「内容」を意識

 

ではここから、具体的なポイントをいくつか挙げていきます。

 

まず、食事の面で考えた場合、低栄養になる理由は大きく分けて2つあります。

1つは食事量そのものの低下、もう1つは内容が限られていく「偏食」です。

 

食事量の低下は、活動量が減ったことだけでなく、先に挙げた「ものを飲み込む力」など、身体機能が衰えることも関係します。

全体的に食べる量が減っているなら、食事の回数を増やしたり、「カロリー」・「栄養」の補助食、たとえばゼリーなどを、主治医に相談したうえで、朝ごはんやおやつとして取り入れてみましょう。

また、身体の機能の衰え対策については、のちほどご紹介します。

 

2つめの理由、偏食は、「食べにくいもの」「なんとなく嫌なもの」を避けたメニューを求め、結果的に咀嚼(そしゃく)しやすいものばかり選ぶなどして、摂取する食材の種類が偏っていく状態です。

具体的には「食べやすいもの」「柔らかいもの」が中心となり、炭水化物や塩分、糖分が増加する傾向にあります。その分、身体に必要なビタミン、ミネラル、たんぱく質、食物繊維などの摂取量が減ることとなります。

 

このような状況が続くと、まず、栄養の不足・偏りが身体の免疫力を低下させるため、感染症などの病気にかかりやすくなる心配があります。

身体がやせてしまう人なら、体重・筋力の低下が身体を弱らせ、また、運動不足で骨の量も減るため、骨折のリスクが高まります。

厚労省によると、やせすぎもまた、死亡のリスクを高めることが報告されています(※1)。

 

逆に、体重が増えて筋肉量が減るタイプの人は、肥満や高血圧、動脈硬化、心臓病、糖尿病などの病気につながるリスクが高くなります。また、階段や坂道などで自身の体重を支え切れず転倒するなど、ケガや骨折の可能性も出てきます。

 

食事の偏りを防ぐため、たとえば ①主食(炭水化物などによるエネルギー源)、②主菜(主要なたんぱく質・脂質源)、③副菜(ビタミン・ミネラル源) という3つの枠で食事をとらえる方法があります(※2)。

毎回の食事で、3枠すべてを食べるようにしましょう。また、電子レンジなども上手に利用して調理方法を工夫し、なるべく多彩な食材を食べられるようにしましょう。季節ごとの旬の食材を取り入れれば、食の楽しみも増やすことができます。

 

 

4.介護予防で「自分メンテナンス」

 

高齢の方で、身体を動かすのが面倒、動かないからお腹が空かない……という状況なら、介護系サービスの利用も検討してみてください。

頭を使って考える、他者との会話を楽しんだり無理のない範囲で運動してみることは、単純にカロリー消費量をアップさせ、お腹が空くことにつながります。

実際、「お腹が空かないから食べない、作りたくない」と言っていた女性が、半日型のデイサービスに通って運動・食事習慣を身につけ、元気になったという例があります。

 

たとえ現時点で要支援・要介護認定を受けていなくても、、地域包括支援センター等が実施する相談や支援・サービスを利用できます。

自治体によって支援の内容は違いますが、運動教室、カフェ、ふれあいサロンなどへ参加できたり、体力・栄養状態改善が必要な人については保健士や管理栄養士へ相談し、指導が受けられたりします。

まずは居住地域の役所の介護保険課など、高齢者向け福祉窓口へ相談してみましょう。

 

また、ご自身で食事・運動・外出等の習慣を見直していくことは、楽しみながら暮らすという点でも、とてもお勧めです。

運動で食欲が増せば筋肉量や骨量もアップでき、専門家に相談することで知識や知恵が増えて、日々の不安が減ります。

 

このような「自分をメンテナンスする」行動は気分転換になるだけでなく、「自身を大切にできている」という気持ちも生むので、いろいろな角度から、自分を心地よく健康にしてくれるのです。ぜひ、気軽に始められそうなものから利用してみましょう。

 

 

注:

※1 「健康日本21(第三次)の推進のための説明資料(その2)』 令和5年5月 厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会 次期国民健康づくり運動プラン(令和6年度開始)策定専門委員会 歯科口腔保健の推進に関する専門委員会

※2 「栄養に関する基礎知識」 国立研究開発法人 国立循環器病研究センターHP

https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/diet/diet01/

 

高齢者の食事や栄養サポート事業として、ケア21では、訪問介護での生活支援だけでなく、暮らしをさまざまにお助けする自費サービス「シータスサービス」にて栄養補助食の取り扱いなども行っております。ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

 

ケア21の「介護なんでも相談室」は、介護に関するお悩みをお持ちの皆様からのご相談を、簡単な登録のみで無料でお受けします。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

執筆・監修者

管理者

竹本さん

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竹本さん

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