2024.07.19

高齢者のフレイル予防:暑い季節を元気に乗り切るためのポイント!

高齢者のフレイル予防:暑い季節を元気に乗り切るためのポイント!

高齢者にとっての夏場の危険は、脱水や熱中症だけではありません。 食欲の低下による栄養不足や、暑さで外出を控えることなどによる「夏のフレイル」についても注意が必要です。

フレイル=「虚弱の状態」

 「フレイル」とは、加齢による筋力の低下(サルコペニアと言います)や疾病による運動機能の低下、うつ、認知機能の低下、閉じこもりや孤立などによって、心身の機能が低下した「虚弱」の状態をあらわします。
そのまま何もしないでいると、日常生活に支障が出始め、介護が必要になるリスクが高まります。

しかし、フレイルには可逆性1)があるとされており、ちょっとした取り組みで改善や予防が可能です。 
1)可逆性・・・逆に戻りうること。もとの状態に戻りうること 『Weblio辞典』より

 

夏のフレイル予防策

 
 夏の暑さは、高齢者の身体に大きな負担となります。気温や湿度が高くなると、脱水症状や熱中症のリスクを高め、食欲不振や睡眠不足なども引き起こします。

夏の暑さを乗り切り、フレイルを予防するには、以下の点に注意が必要です。

 

暑さ対策

 脱水や熱中症にならないよう、エアコンや扇風機、遮熱カーテンなどを利用し、室温は28℃程度、湿度は50~60%程度を目安に調整します。

また、水分・塩分をこまめに補給し、外出の場合には日傘や帽子を利用し、通気性のよい服装で出かけるように心がけましょう。

適度な運動

 フレイルの予防には適度な運動が大切ですが、夏の暑い時期の運動には注意が必要です。

無理をせず、室内での軽い運動や涼しい時間帯の散歩などがおすすめです。
運動時には汗を発散させやすい服装で、こまめな水分補給を行いましょう。

たとえば「涼しい時間に、近くのコンビニまで歩いて買い物に行くこと」や、一般的に馴染みのある「ラジオ体操」「テレビ体操」などであれば、気軽に続けられます。

椅子に座ったままできる体操や、筋力トレーニングなども、本、雑誌、インターネット等で数多く紹介されています。

参考例:

大阪府吹田市 介護予防・日常生活支援総合事業>一般介護予防>の「自宅de介護予防」
https://www.city.suita.osaka.jp/kenko/1018656/1018662/1018716/1014532.html

 

ただし、持病のある方は、事前に主治医と運動の内容についてご相談ください。

 

栄養バランスがとれた食事

 夏は食欲が低下しやすいですし、高齢になると一度にたくさんの量を食べることが難しくなることで、栄養が不足しがちになります。

できるだけ、食事は1日3回で、いろいろな食品をとることが大切です。
フレイル予防に重要な栄養素は「たんぱく質」と「ビタミン」「ミネラル」ですので、これらを意識してとるようにしましょう。

 

たとえば暑い間は、できるだけ手間をかけずに手軽に食べられるよう、普段の食事で足りない栄養素を含むものを、あとから「ちょい足し」。こうすれば、簡単に栄養バランスを整えることができます。

 

★「ちょい足し」の例★
*そうめんに、コンビニで売っているサラダチキン、カット野菜、温泉卵などをトッピング。「サラダそうめん」にすると、たんぱく質やビタミンもとれます(サラダチキンの代わりに、カニカマや、ツナ缶などでもよい)。

*デザートにヨーグルトを食べる。食事の合間に牛乳を飲む。これでたんぱく質が追加できます。さらに、ヨーグルトの中にフルーツを入れるとビタミンや糖分をとることもできます(塩分や糖分、たんぱく質などの摂取制限がある方は必ず、主治医とご相談ください)。

*料理をするのが大変な時、もう一品足りない時には、スーパーの総菜やレトルト食品、冷凍食品などを利用しましょう。

*栄養バランスの取れた宅配弁当や冷凍弁当は、自宅に届けてくれるため、安否確認として、また配達の人とコミュニケーションがとれることもメリットの一つです。冷凍弁当は長期保存ができるものも多いので、非常食代わりにもなります。

 

 

人とのつながり、交流のある生活

 フレイル予防のためには、人とのつながりや交流など社会性のある生活も大切です。

暑さで外出を控えて、誰とも話さない、顔を合わせない日々が続いてしまうと、何をするのもおっくうに感じてしまう「意欲の低下」や「閉じこもり」につながるかもしれません。

 

趣味やボランティア、地域活動や運動教室などに積極的に参加することは、フレイルの予防や健康な生活を維持するのに役立ちます。

特別な活動でなくても、買い物のついでに近所の人と話をする、宅配弁当の配達人と言葉を交わす、電話で家族や友人とおしゃべりをする、などでもかまいません。

 

お互いに声を掛け、安否を気遣い合える関係があることで、孤独や孤立が避けられて、安心で生活意欲のある暮らしが送れます。

 

規則正しい生活・十分な睡眠

 睡眠が足りなくなると、疲れがとれにくくなって免疫力が低下します。

夜に眠れないとどうしても午前中は寝ていたくなりますが、遅くまで寝ていると生活リズムが狂います。朝はできるだけ同じ時間に起きて、日中はしっかりと身体を動かし、昼寝は短くするようにしましょう。

また、寝るときにテレビやスマホを見ることは、よい入眠を妨げると言われています。

 

 

 

夏のフレイル予防のためには、暑さを避け、栄養バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠、社会性のある生活をおくることが大切です。体調の異変を感じたら我慢せず、早目に医療機関を受診しましょう。

 

ご家族や介護者の方たちも、高齢者本人の取り組みをサポートしていただき、暑い夏をさらに安全で元気に乗り切っていただければと思います。




参照)

*厚生労働省 健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023
https://www.mhlw.go.jp/content/001194020.pdf
*厚生労働省:健康長寿に向けて必要な取り組みとは? 100歳まで元気、そのカギを握るのはフレイル予防だ
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou_kouhou/kouhou_shuppan/magazine/202111_00001.html
*厚生労働省/ 食べて元気にフレイル予防 パンフレット
https://www.mhlw.go.jp/content/000620854.pdf
*厚生労働省/ 高齢者のためのGood Sleepガイド
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001222161.pdf

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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執筆・監修者

管理者

竹本さん

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