2024.09.20

足のむくみ対策で、転倒予防!【トレーニング動画あり】

足のむくみ対策で、転倒予防!【トレーニング動画あり】

高齢になると筋力の衰えや病気などが原因となって、身体がむくみ始めることがあります。 とくに足のむくみでは、悩んでいるという方も多いはずです。 今回は身体がむくみを起こす理由と、高齢者でもできる対策についてお話しします。

身体が「むくむ」とは

 年齢を重ねていくと、誰しもが「今日は夕方に足がむくんだ」といった経験をすることと思います。
足のむくみはたくさんの方を悩ませているようです。

身体の「むくみ」は、医学的な正式名称を「浮腫(ふしゅ)」と呼びます。

むくみが起きる仕組みを具体的に見てみると、

何らかの理由により、血管の内側へ余分な水分が溜まる

→その水分が、血管の外へとしみ出す

→しみ出た水分が皮膚の組織の下に水が溜まり、むくみが生じる

となります。

 

血管の外側、身体の各細胞の間にはもともと水分があって、ふだんはそれが一定の量になるよう調整されています。
しかし、血管からしみ出た水分が、その細胞間で余分に溜まってしまうのです。
症状が強く出た場合、むくんだ部分を指で押すと数秒間、くぼんだままになることもあります。

      


【むくみの原因は水分の排出がうまくいかないこと】


 体内で余分な水分が溜まる理由としてまず、薬剤の副作用、心臓や腎臓、肝臓、甲状腺などの疾患が上げられます。
また、下肢(とくに、ふくらはぎより下)でむくみが出やすいのは
 ①加齢などで足の筋力が落ち、血液を心臓へ押し戻す力が弱まる、
 ②重力によって水分が下へ溜まりやすい
という2つの理由があるからです。

高齢者の場合、1日中座っているなど同じ姿勢で長時間過ごす、身体の冷えがある、運動不足、などによって血流の流れが弱まり、むくみが起きやすくなります。

ただし、むくみがあると同時に、身体が発熱している、むくんだ部位が熱を持っている、体重の急な増加や尿量の減少がある、まぶたにもむくみが出ている(腫れたようになっている)、といった症状がみられる場合は、早急に内科を受診してください。

 

【むくみを改善・予防する対策】


 むくみを改善するには、内科を受診する、むくんだ部位を中心に筋肉量を増やす、食事内容を改善する、サポートグッズや機器・器具を活用するなどの方法があります。これらを順にご紹介していきます。

内科の受診

 先に述べたように、全身のむくみも特定の部位のむくみも、何らかの病気から起こることがあります。むくみが続いて気になるなら、かかりつけの内科を受診してみましょう。

病気のサインでなければ加齢によるものなどと診断されると思いますので、そこで運動の仕方や食事上の注意点など、自分の今の生活に合った改善方法を、ぜひ医師に確認してください。


かかりつけ医の診察を事前に受けると現在の状態を把握でき、安心してむくみ改善にも取り組めます。さらに自分に合う方法を実践できるので、効果がより上がりやすくなります。

運動による改善

 運動による改善では「むくみが起こる部位、または関連する部位の筋肉量を少しずつ増やす、血行を良くする、体力をつける」ことが目標となります。

まず、散歩は全身に効果がある有酸素運動としておすすめです。寒暖が厳しい時間帯を避け、足に合う靴や安全な杖などでしっかり転倒予防したうえで、できれば週に数回~毎日、10分ほど続けると効果的です。

また、高齢者に多いとされる足のむくみにも効果的な、ケア21の理学療法士が指導するトレーニング動画がありますので、以下をご参考ください。

これらはもともと、高齢者の下肢の、筋力の衰えと身体の弱まり(フレイル)を防ぐためのものです。
むくみがあっても安全にできる、座位での運動をご紹介しますので、可能な方はぜひ試してみてください。

◎太ももの前側を鍛える運動

 
 太ももの筋肉のうち、前側を鍛える運動です。
複数の大きな筋肉があり、鍛えることで血行が良くなると期待されます。

動画のうちの1つめと2つめ、椅子に座って行うタイプをおすすめします。

*1つめの運動ではひざをゆっくり伸ばし、つま先を自分の方向、手前に少しでも近づけるよう意識します。太ももの後ろやふくらはぎに刺激・痛みを感じると逆効果で、前側の筋肉を意識してひざ下だけを使います。


*2つめの運動ではひざから下を脱力させ、ひざ頭(ひざがしら)を無理のない範囲でゆっくり上げ下ろしします。

<フレイル予防 #3>

https://youtu.be/ycds-rjs3Oc



◎足のすねの前側を鍛える運動

 
 すねにある筋肉のうち、ひざと足の親指をつなぐ筋肉を鍛えます。つま先が上げやすくなり、歩行時に何かへ「けつまずく」危険性が減ります。

なお、運動中にすねがつった(勝手に縮み、痛みが出た)場合は、足の指を全部、内側へ、しっかりと手を使って曲げます。すねの筋肉を伸ばせて、やがて痛みが治まります。逆にふくらはぎがつった(こむら返りを起こした)場合は足の親指を手でつかみ、すねのほうへ弓なりに反らしましょう。


動画の1つめ、椅子に座ってかかとを床に残し、両方の足指をゆっくり上下させる運動をおすすめします。

<フレイル予防 #5>

https://www.youtube.com/watch?v=XC2nKDWjrtg

 

こうした改善のための運動は、習慣化できるよう継続することが大切です。
しかし、1人で取り組むと面倒に感じたり、ほかの用事に気を取られ、後回しにして結局、忘れてしまうなど、難しいことも多いようです。

できればご家族が一緒に取り組む時間を作ったり、運動を促すなどして、継続をサポートしてあげてください。

また、介護認定を受けている方は、運動療法を取り入れているデイサービスを利用するのも一つの方法です。

 

食事内容を見直す

 食事からむくみが起こる原因として、身体を冷やしやすい食事メニューが多い、栄養が偏っていて体力がつけられない、塩分や糖分の摂取過多などが挙げられます。むくみを改善するために控えたいのは、甘いもの、塩けの強いもの、冷たいもの、アルコール類、寝る前にたくさん水分摂取すること、などです。


そして筋肉を作り身体を温めるために、

・たんぱく質、ビタミン、ミネラルなどをバランスよくきちんと摂取する

・温かいもの(みそ汁やスープ、白湯など)を飲む習慣をつける

・しょうが・根菜類・ネギ・発酵食品など、身体を温めるとされる食材を多く食べる

といったことをおすすめします。

 

また、食事改善ではメニューを考えるのがたいへんなこともあると思います。
バランスのよいメニュー構成や味付けを知るため、例えば、栄養を計算された高齢者向け宅配弁当をしばらく利用して、その後はお弁当のメニューや味付けを参考に、自炊を工夫する方法もあります。

 

むくみ改善のサポートグッズや機器・器具を活用する

 筋肉をゆっくりほぐすタイプの各種マッサージ器や、寝ている間の足のむくみを予防する着圧型の靴下は、気軽に実行できる改善策です。

また、寝るときに少し足を高くすると、心臓へ血液が戻りやすくなります。腰やお尻への負担が強くならない高さで調整してみましょう。

疾病や身体状態によって、介護認定を受けて福祉用具の介護ベッドをレンタルすることも可能です。

 

くらしの日常動作などで気をつけること

 ひざやふくらはぎ、足首がむくんでいると、とくに歩行時に困難さを感じやすくなります。

そのため、家の中での転倒に注意しましょう。床を片付けること、電気コードやカーペットの端を踏まないよう気をつけること、階段や廊下やお風呂、玄関などに手すり(持ちやすい手すりが、しっかりと壁などに固定される)をつけることも有効です。

また、リンパ浮腫などでむくみが強く、改善が難しい方は、ケガなどから足の状態をさらに悪化させないよう、清潔な状態で保護することを心がけましょう。

 

むくみは、続くと足を動かすこと自体がつらいこともありますが、可能であればご自身でできるところから、また、周囲の協力も得ながら、少しでも改善をはかってみてください。ご家族とともに改善が進んで喜びが生まれるようになることを、心からお祈りいたします。

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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執筆・監修者

管理者

竹本さん

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