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2025.02.07
遠距離介護でも大丈夫!離れて暮らす家族へのサポート
高齢化・核家族化が進み、親世代と子世代が別々の場所で生活することが一般的になっています。 そのため、親に介護が必要になったときに、定期的に親の住む場所に通ったり、介護サービスの手配や情報収集を行ったりする「遠距離介護」を選ぶ人が増えています。このコラムでは、遠く離れて住む高齢の家族が心配な方に向けて、遠距離介護で知っておきたいことやできることをまとめました。
遠距離介護では、介護者にとって、移動時間や交通費など経済的な負担が大きくなることや、状況を把握しづらい、緊急時にすぐに対応できない、地域の介護や医療に関する情報が集めにくい、介護保険などの公的手続きが面倒など、精神的負担も大きくなります。
*親御さんの状況を知っていますか?
皆さんは、離れて暮らす親御さんの健康状態や、飲んでいるお薬、かかりつけ医はどこかなどについて、どの程度、把握されているでしょうか。
介護を受けるためには、親御さんの生年月日、要介護認定の有無、健康状態(既往歴や服薬内容など)、かかりつけ医や、趣味や交友関係(地域とのつながり)、できれば経済状況(収入、預貯金など)や、将来的にどのような生活を送りたいと思っているのかなどの情報があれば、とても役に立ちます。
いきなり色々尋ねるのはちょっと・・・という方は、ご本人に、万が一のための「緊急通報・対応シート」を作成しておきたいとお伝えし、それをきっかけに色々聞き出すようにされてもいいかもしれません。
また、地域の情報を把握しておくこと、とくに、地域の医療や福祉、行政、民間のサービスや体制についての情報を得ておくことは、遠距離介護のためには必須です。
*地域包括支援センターに問い合わせる
各市区町村に設置されている地域包括支援センターは、高齢者の生活に関する総合相談窓口です。
介護保険制度に関することや地域で利用できるサービス情報、健康づくりの取り組み、ボランティア活動、地域の医療機関や介護サービス事業所などの情報提供をうけられます。電話での相談も可能ですので、まずは遠距離介護であることを伝えた上で、情報提供や連携などについて相談してみましょう。かかりつけ医や薬局、近隣の病院(入院できるところ)などの情報を把握しておくことで、緊急時に備えられ、慌てず対応できます。
介護保険制度や要介護認定の申請、助成金制度などについては、市区町村の役所の介護保険担当窓口に相談・問い合わせができます。
*民生委員*1)や町内会の班長や役員を確認しておく
地域の民生委員や、町会の班長や役員を確認しておくと、何かの時に問い合わせたり、相談したりすることができます。
*1)民生委員:民生委員法に基づいて厚生労働大臣から委嘱された非常勤の地方公務員。社会福祉の増進のために、地域住民の立場から生活や福祉全般に関する相談・援助活動を行っている。 引用:ご存じですか?地域の身近な相談相手「民生委員・児童委員」 | 政府広報オンライン
離れていても、工夫次第で普段の様子や変化に気付くことができます。
*電話での安否確認*
電話の場合は、声だけなので、なかなか変化に気付きにくい所がありますが、決まった言葉のやりとりだけでなく、生活の様子を聞いたり、新しい話題を持ち出したりするなど、コミュニケーションの内容を工夫することで状態の変化に気づきやすくなります。
*定期的な訪問*
定期的な訪問で一緒に時間を過ごすことは、親御さんにとっても精神的な支えになるばかりか、ご家族にとっても状況を直接確認できるチャンスです。
食欲があるか、立ち上がりや歩行にふらつきがないかなど身体的な様子だけでなく、冷蔵庫の中身、入浴できているか、薬の飲み忘れがないか、郵便物の管理等を確認することも大切です。(詳しくはこちらのコラム : 離れて暮らす高齢の親のために。帰省がチャンス!3つのポイントをチェックリストで確認)
定期的な訪問が頻回にできれば、ご本人にとっても家族にとっても安心ですが、実際に仕事や家事、交通費の負担などを考えると、月日がたつほど、心身の負担や金銭的負担が重くかかってくることになります。
離れて暮らすご家族だけでできる介護には限界があります。「自分じゃないと」と無理をして、通院同行や入浴介助の為に頻回に通い続けることで、金銭的にも身体的にも精神的にも過度の負担がかかり、介護者が疲れ切ってしまい体調を崩してしまうことも多くあります。
無理のない介護を続けるためには、自分の生活や心身の健康にも配慮することが大切です。
例えば、頻回に通うことを見直し、日常は介護サービスや見守りサービスを活用し、どうしても必要な通院の立ち合いやお盆や年末年始だけに帰省するようにできれば介護の負担を減らせます。
*見守り方法の工夫*
見守りに関しては、介護をきっかけに家をデジタル化するのも一つの方法です。
カメラを利用した通話や見守りサービスが利用できれば、遠隔地からの安否確認が楽に行えるようになります。IOT機器を利用することや、近隣住民や友人にお願いし、連携することでも見守りができます。緊急時の対応が必要であれば、民間の駆け付けサービスなどを利用する方法もあります。
(詳しくはこちらのコラム : 高齢者の一人暮らしの不安:離れて暮らす家族も安心の見守りサービス)
*介護保険制度を活用する*
介護が必要であれば、積極的に介護保険サービスを利用することで、ご家族の負担を軽減できます。
介護サービスを利用するためには、要介護認定を受ける必要があります。認定がまだの方は、まずはお近くの地域包括支援センターもしくは、市町村の介護保険窓口にご相談ください。
訪問介護(調理、掃除、買い物の支援、食事・排泄・入浴、通院などの介助)、デイサービス、ショートステイ、福祉用具のレンタルなど様々なサービスを利用して在宅生活を支えることができます(参照コラム:訪問介護:住み慣れた家で自分らしく暮らすための支え)。
通常、遠距離介護の場合、ご家族がキーパーソン*2)という役割を担い、ケアマネジャーやサービス事業者と連携し、ご本人が望む生活が送れるように支援を計画していきます。そのため、ケアマネジャーとの関係は重要で、お互いに気軽に相談ができる、連絡が取りやすい関係であることが大切です。
*2)キーパーソン:鍵を握る人=高齢者の介護や医療では「本人に代わって重要な役割を果たす人」の意味でつかわれることが多い
*経済的負担について*
介護保険制度は公的な支援制度なので、利用負担割合の上限はありますが、民間のサービスや自費サービスに比べて費用負担が少なくてすみます。(参考コラム:ざっくり解説「介護保険制度」!知っておきたい基本のサービス)
基本的に本人の介護にかかる費用は、まずはご本人の収入や預貯金で賄い、不足分に関しては、扶養義務のある親族で話し合い平等に負担するようにしましょう(後からもめることのないように、できれば最初から話し合っておくことが大切です)。
介護帰省時の交通費負担に関しては、訪問の回数を減らすことや各交通機関独自の割引制度を利用することで軽減できます(航空会社では、介護割引等のサービスが設けられている所もあります。詳しくは航空会社のホームページ等でご確認ください)。
お勤めされている方は、ご自身の勤務先の介護休業・休暇の制度を確認(就業規則に記載があるかどうか)しておかれることをおすすめします。よくわからないという方は、「遠距離の介護をはじめようと思っています」と勤め先の上司もしくは、人事担当などの窓口にご相談ください。
遠距離介護では、自分の力だけでなく、どれだけ上手に周りのサポートを利用できるかが重要なカギとなります。
助成制度や受けられる支援についての情報を集め、自分以外に親族がいる時は、それぞれができる範囲で協力を依頼することや、ケアマネジャーをはじめ、地域のネットワークや介護保険サービス、民間サービスなどをフルに活用し、状況に応じて柔軟に無理なく続けていくことが大切です。
介護に疲れたり、悩みがあるときは、ひとりで抱えず、家族や友人、ケアマネジャーや主治医、介護支援者などに相談しましょう。
介護なんでも相談室にもいつでもお気軽にご相談ください。
参照:
人口動態・家族のあり方等 社会構造の変化について
https://www.soumu.go.jp/main_content/000452791.pdf
厚生労働省:2023(令和5)年国民生活基礎調査の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa23/dl/10.pdf
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