2024.05.02

介護休業と介護休暇。上手に利用して家族を守り、自分も守る。 ~後編~

介護休業と介護休暇。上手に利用して家族を守り、自分も守る。 ~後編~

休業や休暇を申請するため、事前に準備しておきたい点はいくつかあります。 また、手続きを面倒に感じたり、休みを取るかどうか悩むこともあるかもしれません。 後編は、こうした介護休暇・休業のメリット・デメリット、 会社へ申請前に検討したい点などについてお話します。

目 次

~前 編~ (こちらからご覧いただけます)

1.介護で仕事を辞めるのは「もったいない」とされる時代へ
2.介護休暇とは、介護休業とは

~後 編~ 

3.介護休暇と介護休業、取得時のメリット・デメリット
4.見通しを立て、変更時の対応まで見込んだ休業・休暇を相談
5.自分のためにも、休みをしっかり取る意識で 

3.介護休業と介護休暇、取得時のメリット・デメリット

介護の休暇や休業を取得した場合に想定されるメリットは、生活の「新しい部分」に日々、自身が慣れつつ、身体的な無理や人生の大幅な進路変更をしないで済む点です。

一方で「一定の期間を休むこと」にまつわるデメリットは、どうしても発生しやすくなると言えます。

介護休業や休暇における、一般的なメリットとデメリットを箇条書きでまとめてみます。

介護休業メリットデメリット

もちろん仕事上でのメリット、デメリットは、業種や職種によりさまざまです。

課題となりうる点が見つかった場合には、勤務先の上司や人事担当者などと相談を重ね、なるべく早期に解消していくことが大切です。 

4.見通しを立て、変更時の対応まで見込んだ休業・休暇を相談

介護では、介護対象者の状況次第で、対応が大きく変化することもあります。

介護休暇・休業の取得後に、介護対象者が予定よりずっと早く回復して、会社への復帰が早くなったり、逆に復帰が少し延びたりすることもあるでしょう。
そうした場合、どのタイミングで復帰または延長できるのかなどを、ある程度までは事前に見通しを立てておく必要も出てきます。
また、対象者に必要な介護の種類、頻度等、その内容もケースバイケースと言えるため、初めて取得しようとすると、ハードルが高く感じるかもしれません。

こうした「個別状況」を把握し、一緒に事前の見通しを検討してくれるのが、対象者の介護保険に関わる「ケアマネジャー」です。

介護対象者の今後について、ケアマネジャーとともに、医師やリハビリ担当者など必要な専門家と相談・確認し、そのうえで先の見込みを勤務先へ相談する流れとなります。

ケアマネジャーなどの専門家と起こりうる状況を検討し、先の変更の可能性まで見込んで計画を立てることで、余分な日数も費やさずに済み、時間的ゆとりも生まれます。
言わば「介護の伴走者」のケアマネジャー達と、いろいろ相談できる関係を構築しておくことは、自分を疲弊させずに済む大切なポイントにもなります。

また、会社への事前相談を通じて、休む前に、会社の対応について知っておくことも大切です。自分の「これから先」を、休暇・休業中、無駄に不安視しないで済むからです。

実際、ほかの人たちがどのように準備をし、どのように介護休暇・休業を利用したかの事例は、下記のサイトページに載っています。平成25~29年度まで、4年分で計37件の具体的な両立事例が掲載されているので、取得を検討する際の参考になるかもれません。

「【4】仕事と介護 両立のポイント・事例 (労働者向け)」

厚生労働省 仕事と介護の両立支援 ~両立に向けての具体的ツール~ 内

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/model.html

各市町村でも介護と仕事の両立を支援する取り組みがスタートしているようです。
たとえば東京都練馬区では、両立している方向けのストレスチェックシートが公開され、ダウンロードできるようになっています。

「仕事をつづけながら介護をするために~仕事と介護の両立支援ちらし~」

https://www.city.nerima.tokyo.jp/hokenfukushi/koreisha/kaigoshashien.html


また、ここまで述べた、大まかな仕組み解説などの情報、相談窓口の情報などについては、厚生労働省の特設サイトでもたどることができます。

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/kaigo/

5.自分のためにも、休みをしっかりとる意識で

ある程度まとまった休業に入った場合、新しいパターンになっていく生活に慣れること、そして自分の変化にも気づけることが重要です。

介護対象者に対する日々のケア・介助はもちろん重要です。
けれども、「これまでの自分をガラッと変えて尽くす」などすると、やがて自身の心身の不調を引き起こし、もっと大きく生活を変更せざるを得なくなるかもしれません。

◎自身の状態の変化に気づく
◎気分転換になる休憩を5分でも10分でも取る
◎できれば毎日7時間ほど睡眠時間を確保する
◎会社へ定期的に変更がないかどうかを報告する
◎もし何等かの変更が生じた場合は早めに勤務先へ連絡・相談して、今後の対応策を会社側に検討してもらう時間を作る

毎日の中で、少しずつならできることは、意外にたくさんあります。
ストレスをなるべく溜めないように事前準備して、休職中も工夫しましょう。

 

前編で述べたように、政府も「介護は誰もが対応する可能性のあるもの」として、介護支援の普及を推進しています。
介護は、自分だけが無理や我慢をしても決して続かないので、他の身内やケアマネジャー等の助けをしっかり借りながら、乗り越えていきましょう。

 

最後に改めてお伝えすると、介護休暇・介護休業中は、実際に手続きや介助・世話などをする時間として利用するだけでなく、今後の一応の見通しを立て自身の生活スタイルを新しく整える期間としても使うことをおすすめします。

自分の心身や暮らし、将来を守りながら家族をも守れるよう、最初は手さぐりになるかもしれませんが、ぜひ検討、実行なさってください。

執筆・監修者

管理者

竹本さん

管理者

竹本さん

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