2025.05.09

ケアマネジャーとは? ~在宅と施設、それぞれの生活を支える専門職~(前編:在宅)

ケアマネジャーとは? ~在宅と施設、それぞれの生活を支える専門職~(前編:在宅)

介護が必要になったとき、多くの人が、まず「自宅で介護を受けるか」「施設に入所するか」で迷われるのではないでしょうか。ケアマネジャーは介護の専門職として、そのどちらの場面でも、高齢者やご家族に寄り添い支援を行います。今回は前編「自宅(在宅)生活を支えるケアマネジャー」、次回に後編「施設生活を支えるケアマネジャー」と題して、役割や特徴をご紹介します。

在宅生活を支えるケアマネジャー

「介護が必要になっても、できるだけ自宅で過ごしたい」。そんな高齢者の「在宅」での暮らしを支えるケアマネジャーは、主に地域包括支援センター、居宅介護支援事業所、小規模多機能型居宅介護などに所属しています。

 


【地域包括支援センター】

 
 地域包括支援センターは地域ごとに設置された、高齢者の公的な総合相談窓口です。

主に「要支援」と認定された方や介護が必要になる前の高齢者の相談・支援を行っています。

 

ここで働くケアマネジャーは、主任介護支援専門員であることが多いですが、必ずしもそうとは限りません。

役割としては、介護予防のためのケアプラン作成、高齢者の生活全体の見守り・孤立予防の取り組み、地域の「居宅ケアマネジャー」への支援や、虐待・認知症の早期対応・権利擁護・成年後見人制度の案内など多岐にわたります。地域住民とのつながりを大切にしていて、行政などの公的機関との連携や制度との橋渡し役でもあります。 

ここでは、「介護って、何をどうすればいいかわからない……」といった、初期の段階から気軽に相談できます。

例えば「最近、母の物忘れが増えてきた」「近所でちょっと心配な高齢者がいるのですが」「足腰が弱ってきた。何かしてあげたいと思うけれども、どうすればいい?」といった相談、「介護保険の申請の仕方がわからないので手伝ってほしい」「地域の介護サービス事業所の情報が欲しい」などの依頼も、受け付けてもらえます。

 

【居宅介護支援事業所】

 
  自宅での介護を希望する場合、居宅介護支援事業所のケアマネジャーといちばんよく接することになるかと思います。

ここに所属するケアマネジャーは通称「居宅ケアマネ」と呼ばれます。要支援1,2や要介護1~5の認定を受けて介護が必要な高齢者の、居宅介護サービス計画(ケアプラン)を作成し、訪問介護やデイサービス、福祉用具レンタルなど、必要な介護保険サービスを組み合わせて利用できるよう連絡・調整します。

 

また、定期的に利用者の自宅を訪問し、日々の生活の様子や家族状況も踏まえた生活の課題・希望に合う支援を調整します。
ほかにも、介護保険の手続きの代行、公的支援や介護サービス事業所に関する情報提供などを実施。介護者の悩みに寄り添い、主治医や介護サービス事業所と連携しながら在宅生活を支えます。

 

居宅ケアマネには、「退院後に自宅でどのような支援が受けられるか」「今使っているサービスを見直したい」「施設入所を考えているがどうすればいいか」等の相談ができます。

 


在宅生活上の問題であっても、財産管理、遺産相続、家族間のトラブルなど法的な問題、受けている医療内容や服薬、病気などについては、ケアマネジャーが解決することは難しいので、専門機関につないだりします。

 

 

【小規模多機能型居宅介護】

 

   ここに所属するケアマネジャーは、「通い」「訪問」「宿泊」の3つのサービスを組み合わせて提供する事業所の職員です。日常的に情報が共有しやすいことで、細やかな支援を行いやすいメリットがあります。

ケアマネジャーは基本的に「通い」を中心に利用者の計画を立て、様子を直接、見守りながら、状況に応じて「訪問」「宿泊」などを使い分けるようにし、利用者が在宅生活を続けられるよう支援します。

 


小規模多機能型居宅介護のケアマネジャーは、「家での生活が難しくなってきたけど、施設には入所したくない」「通いも、泊りも、訪問も馴染みの人に対応してもらいたい」「急に泊りが必要になった」「ちょっとだけ様子を見に来てほしい」という相談へ柔軟に対応できます(ただし「通い」や「泊り」は1日あたりの利用定員制限があります)。


3つのサービスを一事業所で提供するので、サービス選択の自由度は制限されるものの、ケアマネジャーと密な信頼関係が築きやすいのが特徴です。離れて暮らす家族にとっても「常に身近なケアマネジャーの存在はとても心強い」という声をよく聞きます。

 

 


 在宅生活を支えるケアマネジャーはこのように、介護サービスの調整役としてだけでなく、「住み慣れた自宅で、その人らしく生活できること」を大切にします。そして地域の人々や在宅介護サービス、主治医などと連携協力し、様々な視点から利用者のサポートをしています。

 

もし介護が必要となり、どこに相談すればいいか迷ったら、まずはお住まいの近くの「地域包括支援センター」や「居宅介護支援事業所」へ尋ねてみてください。あなたや大切な家族の生活を一緒に考えてくれる、パートナーとしてのケアマネジャーを見つけていただければと思います。

 

 

*次回の後編は施設で暮らす人を支える「施設ケアマネジャー」をご紹介します。

 

 


参考

厚生労働省:どんなサービスがあるの? 小規模多機能型居宅介護
https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/publish/group11.html

厚生労働省:小規模多機能型居宅介護
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001113809.pdf

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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執筆・監修者

管理者

竹本さん

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