2025.10.03

転倒予防の日~後悔する前に、今からできる対策を考えてみませんか~

転倒予防の日~後悔する前に、今からできる対策を考えてみませんか~

今までに、転びそうになったこと、転んだら怖いと思ったこと、実際に転んでケガをしてしまったことは、ありませんか? 「大きなケガじゃなかったから、私の運動神経はまだ、きっと大丈夫!」と、軽く考えるのも危険です。一度の転倒で寝たきりになる場合があるからです。ふだんから転倒への恐怖心がある方は特に、転倒のきっかけになりそうなものを減らす対策はしておきたいですよね。そこで今回は、転倒の原因や予防策、利用できる介護保険サービス等をご紹介します。

10月10日は何の日?

 

10(てん)月10(とう)日は、日本転倒予防学会が制定する『転倒予防の日』です。

厚生労働省と消費者庁は毎年、転倒予防の呼びかけを行っています。

この機会に、ご家族のみなさまで、転倒予防のために出来ることを考えてみませんか。

 

 

高齢者の転倒場所。第1位では約半数の事故が発生

 

高齢者の転倒事故は、その約半数が自宅内で発生しています。軽い段差、何げない引っ掛かりでのつまずきなども、よくある転倒原因となっています。

 

第1位  自宅

第2位  一般道路

第3位  介護施設

 

 

自宅内で、転倒の危険性が高い場所は?

 

◆  浴室や脱衣所(濡れる、すべる、段差)

◆  ベッドや布団(床との段差、すべりの悪さ、すべりの良さ、寝具へのつまずき、バランス崩し)

◆  玄関や勝手口(段差、靴などのいい加減なはき方、慌てていた)

◆  階段(荷物を持っていた、慣れていて油断)           など

 

転倒に至る例も、いくつか挙げてみました。ヒヤッとしたなどの心当たりがある方も、いらっしゃるのではないでしょうか。

次に、こうした原因や状況を、まとめ直してみます。

 

≪転倒の原因≫


 

≪転倒の状況≫

  

このなかに、一度でも経験したものはあるでしょうか?

安全に暮らすため、具体的な転倒予防と対策を確認しましょう。

 

 

自宅内での転倒予防と対策

 

①転びそうな「危険なもの」、「場所」の確認

 

     *すべりやすい* 

  

 

   *つまずきやすい、引っかけやすい*

 

 

      *バランスを崩しやすい*

  

まずは家具の位置を見直し、いつも通るところにつまずきの原因となるような危険なものは、置かないようにしましょう。

段差やすべりやすいところなど、危険な場所へ手すりを取り付ける等、安全な環境を整えることが重要です。手すりの取り付けが難しい場合は、置き型の手すりや、自宅内で杖や歩行器を使うことをおすすめします。

介護保険で、手すりの取り付け・設置は住宅改修またはレンタル、杖と歩行器は購入またはレンタルのサービスが適用となる可能性もあります。担当のケアマネジャーさんに相談してみてください。

 

 

②危険なところを「見え」やすくして危険を減らす

 

       *段差の境目がわかりにくい場合*

    

 

     *床がすべりやすい場合*

    

すべりやすい床の改装(素材変更等)を検討されている方は、介護保険サービスの住宅改修が適用になる場合がありますので、担当のケアマネジャーさんに確認してください。

移動の際、靴下やスリッパだと、すべりやすくて危険度が高くなるため、家の中で底のしっかりした靴をはいてもよいでしょう。高齢者向けの室内靴も、最近はいろいろ出ているようです。

 

 

③身体の対策 ── 適度な運動

 

歩いているときに、足が上がりにくいな、身体がかたいな、などと感じたことはありませんか?

身体の面での転倒予防対策は、身体のバランスや柔軟性を保つこと、足などの筋力を保つことです。

1人で運動するのは難しい方、どんな運動をしたらいいか分からない方がいたら、ぜひ介護保険のサービス(デイサービス・デイケア・訪問リハビリ等)の利用も検討いただきたいところ。今の自分の状態に合う、無理のない運動方法や注意点などを教えてもらえるからです。合うもの、良いものをどんどん生活へ取り入れて、健康的に過ごせる身体をつくっていきましょう。

 

ここまでの①~③に加え、「動作は焦らずゆっくり」を習慣づけることも重要です。

とくに立ちくらみやめまい、ふらつきなどの症状があるなら、病気や薬が原因となっている可能性もあります。その場合はなるべく早めに医師へ相談し、自身に合う転倒予防策も一緒に確認されるようおすすめします。

 

 

最後に

 

転倒が原因で介護が必要になった方は多く、急いで動こうとしたときに足を引っかけ、転倒して大ケガに……などということもあるようです。玄関のチャイムが鳴った、トイレに行こうとした等、急いでいる時こそ慎重に動きましょう。

もちろん自宅内だけではなく、外出先でも転倒しやすい場所はありますので、注意が必要です。

 

ことわざの『転ばぬ先の杖』を、英語では『予防は治療にまさる』と言うようです。杖や歩行器を使用することに抵抗感がある方も、治療が必要な状態とならないよう、予防していくことが大切です。

この先、ケガなく元気に、健康寿命(心身ともに自立し、健康的に過ごせる期間)を延ばしていきましょう。

 

 


 

参照:

消費者庁「10月10日は「転倒予防の日」、高齢者の転倒事故に注意しましょう!」

https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_040/

 

消費者庁「毎日が#転倒予防の日~できることから転倒予防の取り組みを行いましょう~」

https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_055/assets/consumer_safety_cms205_211005_01.pdf

 

政府広報オンライン「たった一度の転倒で寝たきりになることも。転倒事故の起こりやすい箇所は? 」

https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202106/2.html

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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執筆・監修者

ケアマネジャー

松岡さん

ケアマネジャー

松岡さん

【経歴】

施設での介護職・居宅支援事業所と施設でのケアマネを経験してきました。

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