2025.12.19

冬の暖房と乾燥の関係

冬の暖房と乾燥の関係

〜あたたかさの裏に潜む、乾燥と誤嚥のリスク〜

冬になると暖房器具が手放せなくなりますよね。

特に在宅で介護をしているご家庭では、

〖寒いと体調を崩すから、部屋はしっかり暖めよう〗

と気をつけておられる方も多いと思います。

部屋を暖かく保つことはとてもとても大切です。

その一方で、乾燥による思わぬトラブルが起こりやすくなる季節でもあります。

風邪やインフルエンザはもちろん、**脱水や誤嚥(ごえん)**といった乾燥がきっかけとなる体調不良がみられることも少なくありません。

 

このコラムでは、冬の暖房と乾燥の関係、適切な室温や湿度の整え方、

そして誤嚥や脱水を防ぐためのポイントについて、わかりやすくお伝えします。

 

【目次】

1⃣ 家庭のエピソード

2⃣ 室温が高く乾燥した環境がもたらす3つのリスク

3⃣ ご家庭でできる乾燥・脱水対策

4⃣ まとめ

 

 

1⃣ あるご家族のエピソード

 

81歳の小野恵子さんは、要介護2で娘さんと二人暮らしをしています。

寒さを防ぐため、日中はエアコンやファンヒーター、夜はエアコンと電気毛布で常に室内を暖かく保っていました。

 

ある日、娘さんがなんとなしに呟きました。

 「お母さん、なんだか最近お肌がカサカサしてるし、唇も乾いてない?」

当初は大きな不調もなかったため、「乾燥する季節だからじゃないかい」と笑っていた小野さん。

 

しかし数日後から便秘気味になり、なんとなく身体がだるい日が続きました。

食事のときも〖ごはんが飲み込みにくい〗と感じるように。

娘さんがいつもどれくらい水分を取っているかを確認すると、1日の飲水量はコップ1〜2杯ほど。寒さとトイレの回数を気にして小野さんは水分を控えていたようです。

気になった娘さんはいつも来てくれる訪問看護の湊さんに相談しました。皮膚の乾燥や口の中の乾きが強く、軽い脱水の状態ではないかとのことでした。できるだけ水分を取って早めに主治医に相談した方が良いと助言をうけました。

 

その日の夕食時、小野さんがごはんを口に入れた瞬間、

「ゴホッ、ゴホッ!」

と激しく咽てしまいました。

これまでそんなことは一度もなかったため、娘さんも驚いて慌てて背中をさすりました。

 

幸い誤嚥には至りませんでしたが心配になり、次の日主治医に相談しました。

最近の様子を話すと、

部屋の温度が高く湿度が低い→乾燥している→水分を摂る量も少ない→唾液が減少する→飲み込みづらくなる

という悪循環が起きていたこと原因だろうとのことでした。

 

「水分をとっていなかったのが、こんなことにつながるなんて…思ってもみませんでした」

 

その後、娘さんはエアコンの設定温度を見直し、加湿器を導入することに。

味噌汁、具だくさんのスープを毎食の食事に取り入れ、経口補水液のゼリータイプをおやつがわりにまた、小さなケトルを用意しこまめに水分補給ができるように心がけるようになりました。

 

さらに、助言を受け1〜2時間ごとに短時間の換気も行うようにし、室内の空気を入れ替えるようにしました。

すると、小野さんの口の渇きも軽くなり、便秘も落ち着いて、むせることもほとんどなくなりました。

 

 

2⃣ 高い室温による乾燥がもたらす3つのデメリット

 

1.**風邪をひきやすくなる**

室温が高く乾燥しやすい環境にいると喉や鼻の粘膜が弱まり、ウイルスが侵入しやすくなります。

 

2.**脱水を起こしやすくなる**

暖房で気づかない間に体内の水分が失われます。汗や呼吸からも水分が抜けていきます。

「寒いから」と水分を控えることで、脱水が進みやすくなってしまいます。

 

3.**嚥下機能の低下と誤嚥のリスクの増加**

脱水で唾液が減ると、食べ物がうまく喉を通らず、むせやすくなります。

誤嚥性肺炎のきっかけになることも。

 

 

3⃣ ご家庭でできる乾燥・脱水対策

 

《暖房の設定温度の推奨は20度!》

環境省で推奨されるエアコン(暖房)の設定温度は20度です。

日中は20~22度&就寝時は18~20度の設定を推奨されています。

高すぎると空気の乾燥を引き起こし、肌や粘膜が乾燥します。

また逆に低すぎると、血圧が上がりやすくなり、病気のリスクが高まることあるため注意が必要です。

 

《加湿を意識して、湿度は40〜60%をキープ!》

加湿器だけではなく、濡れタオル干すだけでも加湿ができます。

湿度は40〜60%に保ちます。

 

《こまめな水分補給を習慣に!》

温かいお茶、経口補水液やスープ、味噌汁などで少しずつ、回数を増やしましょう。

 

《食事前の一口が大事!》

食事の前まずは水分を摂ることが重要です。たった一口、喉を潤すことで飲み込みやすくなります。

 

《定期的な換気も忘れずに》

1〜2時間に1回、1〜2分だけ窓を開けるだけで空気を入れ替えできます。

こもった空気やウイルスを逃がし、また湿度のバランスも整います。

換気中は身体を冷やさないよう、必ず上着やブランケットを上手に使用しましょう。

〖むせる、飲み込みづらい…〗と感じたら、

**まずは早めにかかりつけ医に相談** しましょう。

 

 

4⃣ まとめ

 

暖房で部屋を暖かく保つことは、高齢の方にとても大切です。

でも、乾燥や水分不足が体に負担をかけることもあるという点を、ぜひ心に留めておいてください。

乾燥を防ぎ、適度な湿度と水分を保つことは、風邪や誤嚥を防ぐための“ちょっとした工夫”です。

シータスの通販サービスでは水やお茶以外にも毎日の水分補給にも飲みやすい経口補水液や日用品を取り揃えております。お家まで配達させていただきますので、お気軽に☎0120-922-821までお電話ください。

あたたかく、そして潤いのある冬を、ご家庭で安心して過ごしていきましょう。

 

【参照】

ウォームビズ(WARMBIZ)

https://ondankataisaku.env.go.jp/decokatsu/warmbiz/

エアコンの使い方について | 家庭部門のCO2排出実態統計調査

https://www.env.go.jp/earth/ondanka/kateico2tokei/energy/detail/06/

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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執筆・監修者

コラムニスト

北田さん

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