2026.08.21

はじめての紙おむつ ~選び方と、本人の気持ちに寄り添って~

はじめての紙おむつ ~選び方と、本人の気持ちに寄り添って~

ご家族から『そろそろ紙おむつを使ってみたら?』と言われたら、皆さんはどう感じますか? もしそれを言われるのが、自分ではなく、大切なご家族だったらどうでしょうか。 勧められる側には、私たちが思っている以上に、さまざまな気持ちがあるかもしれません。 今日は、紙おむつを単に『漏れを防ぐためのもの』として考えるのではなく、使う本人の気持ちにも目を向けながら、どのように選び、どのように声をかけていけばよいのかを一緒に考えていきたいと思います。

 

目次

1. 本人の気持ちへの寄り添い方

2. 大人用紙おむつ(紙パンツ・リハパン)とはなにか

3. 初めての紙おむつの選び方

4. 〖紙おむつ〗を不快に感じる理由

5. 最初の声かけが肝心

6. まとめ

 

 

気持ちへの寄り添い方

「まだ自分でトイレにいけてる、おむつはいらん」

「子供じゃないのに恥ずかしい」

「いやだ」

紙おむつを勧めると、このような言葉が返ってくることは、少なくありません。

排泄のことは、誰にとっても人にはあまり見られたくない、とてもデリケートなことです。

だからこそ、勧められたときに「まだ自分でできるのに」「必要ない」と戸惑ったり、怒ったりするのも無理のないことだと思います。

一見、怒っているように見えても、言葉の裏には「自分にはまだ必要ない」「できないと思われたくない」「まだそんなに弱っていない」という気持ちがあるのかもしれません。

 

 

大人用紙おむつとは何か

皆様の中には、【紙パンツ】【リハパン】という言葉を耳にしたことがある方もいらっしゃるかと思います。

大人用紙おむつは、大きく4つのタイプに分けられます。

①フラット型      ②テープ型          ③パンツ型          ④パッド類

今回ご紹介するのは、③のパンツ型の紙おむつです。

パンツ型紙おむつとは、下着のように履いて使う、いわば“紙でできたパンツ”のようなものです。

フラット型・テープ型のおむつは介護者による装着を前提としているのに対し、パンツ型はご本人で履くことができるタイプのおむつです。

今回は、パンツ型を選ぶポイントと、初めての紙おむつに戸惑う方の気持ちに寄り添う接し方をご紹介します。

 

パンツ型は自立を支えるアイテム

パンツ型は、フラット型やテープ型と比べて、立ったままでも座った状態でも、自ら脱ぎ履きしやすいように考えて作られています。

尿漏れへの不安を減らすことで、「近くにトイレがなかったらどうしよう」といった不安も軽くなり、安心して外出できることにつながります。

失敗を防ぐことだけではなく、本人の『まだ自分でできる』を大切にするための便利アイテムと考えることができます。

 

はじめての紙おむつの選び方

①サイズを優先すること

大きすぎても小さすぎても、漏れや肌トラブルの原因になります。

例えば同じMサイズでも違いがありますのでウエストサイズを確認し、メーカーのサイズ表を参考に選ぶことが大切です。

 

②吸収量は必要以上に多くしない

「多く吸収する方が安心」と思ってしまいがちですが、実は吸収量が多いタイプは、製品によっては厚みやごわつきが気になることがあります。また外出する際膨らんでしまうことで、違和感が強くなり不快感につながります。

尿の量や交換のタイミング、外出の有無などに合わせて、必要な吸収量のものを選ぶのがおすすめです。

 

③普段の下着に近いものを選ぶ

パンツ型にもいろいろ種類があります。

薄型のものは見た目や履き心地が下着に近く、伸縮性もあるため脱ぎ履きしやすいのが特徴です。初めて使う方には、普段の下着に近い感覚で履けるものを選ぶのもおすすめです。

 

紙おむつを不快に感じる理由

理由は人それぞれです。あらかじめこうした気持ちがあることを知っておくと、「もしかしたら、こういった思いがあるのかもしれない」と本人の気持ちを想像しやすくなります。

たとえば、

「(排泄を)失敗していると思われたくない」

「おむつを履いていると知られるのが恥ずかしい」

「年を取ったと認めたくない」

「自分はきちんとトイレに行けている」

こうした気持ちは、本人にとってプライドや自尊心に関わる大切なものなのかもしれません。まずは、その気持ちを理解することが大切です。

 

最初の声かけが大切です。

家族は「安心してほしい」「漏れを防ぎたい」という気持ちから声をかけます。

「漏れるから履いて・また漏らしたの?」

「履いてくれないと困る」

「もう年なんだから仕方ないよ」

伝え方によっては本人のプライドを傷つけ、自信をなくしてしまったり、かえって抵抗感を強めてしまうことがあります。

相手を無理に説得しようとするほど、気持ちは離れてしまうことがあります。

代わりに、

「おでかけするとき心配なく過ごせるように」

「夜これを履いたら安心してぐっすり眠れるよ」

「新しく出たパンツを試してみるのはどうかな」

「一度使ってみて、合わなかったらやめていいよ」

など、無理に勧めるのではなくまずは知ってもらうことから始める方法もおすすめです。

気持ちに寄り添う言葉を選ぶことで、受け入れてもらえるきっかけになることもあります。

 

家族だけで抱え込まない

紙おむつなどの介護用品は、形やサイズ、吸収量、使い方など、選択肢が多岐にわたります。

どの製品を選べばよいか迷ったときや、本人が強く拒否する場合は、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員、訪問ヘルパー、薬局・介護用品店のスタッフに相談するのも一つの方法です。

身体状況や生活スタイルに合った商品の選び方や使い方について相談できます。

 

まとめ

パンツ型は❝自分で排泄ができなくなったから使うもの❞だけではありません。

【これからも自分の力でできることを続けるため】に使えるアイテムでもあります。

本人の気持ちを尊重しながら、無理なく合うものを取り入れることで安心した毎日につながります。

本人に合ったものを見つけることは、本人の安心につながるだけでなく、家族にとっても負担を軽くすることにつながります。

無理なく安心して毎日を過ごすためのアイテムとして、パンツ型を選択肢の一つにしてみてはいかがでしょうか。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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執筆・監修者

コラムニスト

北田さん

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