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2022.11.15
在宅介護の限界ってどこ?老人ホームの入居どきなど、同居家族が共倒れにならないようにするためのヒントについて徹底解説します。
同居家族による在宅介護は、共倒れによる生活破綻を引き起こすなど、社会的な問題となっています。大切な人が介護を要する状態になった時、お互いの生活が破綻することなく進めていける方法や、施設入居のタイミングについて解説していきます。
誰かの介護を経験したことがある方であれば、いつまでこんな日が続くのかという不安に襲われたことはないでしょうか?
生命保険文化センターが平成30年に、介護をはじめてからの期間(介護中の場合は経過期間)を調査した結果、平均で4年7ヶ月という結果が出ました。また同調査では、介護を受けられている方を対象に、月々介護費用がどれくらいかかるかについても調べられており、在宅で介護を受けられている方の場合、平均額が4万7千円でした。しかしこの金額はあくまでも平均となっており、介護度別に分類すると要介護5の方の介護費用の平均額は7万5千円となっております。
また施設入居のタイミングも、人それぞれあると思いますが、トイレが自分で出来ないようになったタイミングで、入居を検討される方もおられれば、最期を在宅で迎えられる方もおられます。生活が破綻する前にどうしていきたいかを事前に話して決めておくことが大切になります。
日々の家事や仕事に加え、介護などに追われ、余暇時間や睡眠時間を削って生活していくと、疲れやストレスから気持ちが沈み、落ち込んでしまう状況になっていくことがあります。このことを介護が原因で鬱病のような状態になることから「介護鬱」と呼びます。
鬱の代表的な症状として、➀気分の沈み②意欲、食欲の低下③不眠④疲れやすさ⑤集中力の低下⑥希死念慮(自殺願望)があります。多数当てはまるようでしたら、精神科や心療内科への受診した方がいいでしょう。
一般的に介護鬱を防ぐためのヒントとして
➀介護者が過度の睡眠不足にならないように注意する。
②生活で楽しみや趣味を持つ
③一人になれる時間を持つ
④介護休業制度を活用する。
などがあります。
介護している方が介護認定を受けている方の場合、介護保険サービスを上手く活用し、休息と自分の時間を作っていけるようにしていきましょう。
またカウンセリングで不安や悩みごとを聞いてもらうようにするなど、ストレスの軽減も図っていくのも有効です。
介護休業制度とは従業員が要介護状態である家族を介護するために休みを取ることが出来る制度です。
ただ制度を利用するには、➀介護対象家族が2週間以上常時介護を必要とする状態である②介護休業の日数を使い切ってから、半年以内に雇用契約が打ち切られる予定がない③雇用保険の被保険者など、一定の要件があります。
一定の要件がクリアされれば、年に3回、最高で93日の介護休業を取得することが出来ます。また休業中は休業前の給与の67%が介護休業給付金として、交付されます。
この93日というのは、介護が終結するための期間ではなく、今後の方向性を検討し、決定するために設けられています。
また
➀制度利用は原則1回だけとなっています。
②給付金は休業が終わってから申請することで受給できます。
③2週間以内で介護が終結した場合においても、給付金の受給は可能です。
など、給付金の受給で注意点が複数あります。
ここでは在宅介護を続けていく上で、介護者の負担が軽減するポイントを
「精神面」
「身体面」
「経済面」
のそれぞれの領域で解説してまいります。
「精神面」の軽減のヒントは先程申し上げたことと重複しますが
があります。
特に睡眠不足がつもり重なると、心身の不調にもつながりやすくなるので注意しましょう。
次に「身体面での負担」についてですが
身体に負担をかけない正しい介護の方法を学び、日頃の介助に活かすというのが大原則になります。
在宅介護をする時に屈む姿勢でしたり、無理な姿勢で介助を続けると、簡単に腰を痛めてしまいます。
介護はボディメカニクスの原理原則に従って行うことが非常に重要になります。
ボディメカニクスとは、別名「身体力学」といい骨や関節、筋肉を動きに応じてうまく使うことで、介助の際、身体への負担を最小にすることができます。
次にボディメカニクスの8つの原則について説明します。
ボディメカニクス8つの原則は
➀まず自分と相手との重心を近づける。
②相手の体を小さくまとめる
③支持基底面を広くとり、自分の体を安定させる
④重心を下げて骨盤を安定させる
⑤体はねじらない、肩と腰を平行に保つ
⑥全身を使い、水平に移動する
⑦相手を押すのではなく、引いて動かす
⑧てこの原理を利用する
の8つの原則から成り立ちます。
1つずつ解説していきます。
➀まず自分と相手との重心を近づける。
自分と相手との重心を近づけると、作用点と力点が近付き、少ない力でも相手を動かすことが可能になります。
②相手の体を小さくまとめる。
相手に自分で肘を持ってもらう、膝を曲げて揃えるなど出来るだけ体をまとめて、床やベッドなどに接地する面積を小さくすることで、介助時に体を動かしやすくなります。
③支持基底面を広くとり、自分の体を安定させる。
自分の足の設置部分を広くとることで、大腿部の大きい筋力を使うことが出来、腰部の負担を軽減することが出来ます。
④重心を下げて骨盤を安定させる。
腰から曲げて屈むような姿勢をとるのではなく、膝からしっかり曲げて介助することで、腰部に負担が集中することを避け、大腿部や背部の筋力を有効活用できるようになります。
⑤体はねじらず、肩と腰を並行に相手と相対する。
不自然に体をねじった状態で、介助をすると腰に負荷がかかり、腰痛の原因となります。介護を行う時は肩と腰は平行にして、相手と相対するようにしましょう。
⑥全身を使い、水平に移動する
水平移動は、ベッドで横になっている相手を上方に動かすことです。その時は手の力を使わず、下半身で水平移動させます。持ち上げてしようとしてはいけません。
⑦相手を押すのではなく、引いて動かす
介護で相手を動かす時に、押す動作は手に主に力が入ってしまい、腰痛を誘発しやすいのに対し、引く動作は背筋などの大きな筋肉を主に使うので、腰を痛めにくい利点があります。
⑧てこの原理を利用する
「てこの原理」とは、物理の原理のひとつで「小さな力で大きな力を生み出すことができる原理」のことを指します。介護の場合だと、ベッドに座っている人に横になってもらう時、相手の骨盤を支点にして、介助をするとてこの原理が働きます。
次に「経済的な負担」に関してですが
介護保険には、自己負担額が一定額を超えた場合や、所得や資産等が一定以下の方について利用料金が還付される制度があります。
➀高額医療合算介護サービス費(対象期間1年)
②高額介護サービス費(対象期間1ヶ月)
③医療費控除
④介護保険負担限度額認定制度
こういった制度も積極的に活用していきましょう。
➀在宅介護の平均期間は4年7ヶ月(生命保険文化センター調べ)
②在宅介護の月々の平均費用は4万7千円だった。
ちなみに要介護5の方の介護費用の平均額は約7万5千円だった。
③在宅から入居の切り替えのタイミングは人それぞれ。
早い段階で、本人と家族が今後どうするかを話し合って決めてお
くことが大切になる。
④介護鬱の症状として
気分の沈み
意欲や食欲の低下
不眠
疲れやすさ
集中力の低下
希死念慮(自殺願望)
がある。多数当てはまるようであれば病院の受診が必要になる。
⑤介護鬱を防ぐためのヒントとして
介護者が睡眠不足にならないように注意する。
生活で楽しみや趣味を持つ。
一人になれる時間を持つ
介護休業制度を活用する
の4つある。
⑥介護休業制度を受けるには
1. 介護対象家族が2週間以上常時介護を必要とする状態である
2. 介護休業の日数を使い切ってから、半年以内に雇用契約が打ち
切られる予定がない。
3. 雇用保険の被保険者
など一定の要件がある。
⑦介護休業の要件がクリアされると
年に3回、最高で93日の介護休業が取得出来る。
休業中は休業前の給与の67%が、介護休業給付金として
交付される。
⑧在宅介護でかかる負担をカテゴライズすると
「精神的」「身体的」「経済的」な負担に分類される
ことが分かった。
⑨「精神的な負担」は一人で抱え込まず相談出来る相手をもち
精神状態が悪化するようであれば、早めに病院に受診すること
が大切である。
⑩「身体的な負担」はテコの原理や、大きな筋肉を使うなど
ボディメカニクスを上手く使って介護をすることが腰痛を
軽減させることにつながる。
⑪「経済的な負担」は利用料に対する減額・軽減制度を活用する
ことで、負担の軽減を図る。
執筆者 吉本達志
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