2024.07.26

薬の悩みを解消!「かかりつけ薬局・薬剤師」のススメ。

薬の悩みを解消!「かかりつけ薬局・薬剤師」のススメ。

高齢になると通院の機会が多くなり、処方される薬の量や種類も増えやすくなります。 複数の病院でいくつもの薬が処方されると、薬の「のみ合わせ」や「のみかた」に対する不安やとまどい、のみ忘れなど、「服薬の悩み」を抱えることも少なくありません。 今回は、そうした悩みの解消手段のひとつとなる「かかりつけ薬局・薬剤師」についてお話しします。

薬への不安や悩みをどうすればいい?

 年齢を重ねて内科や整形外科、歯科、眼科など、定期的に通う病院が増えると、処方される薬の量や種類も増えることになります。

最近は、服薬情報を「お薬手帳」にまとめる方法が主流です。

薬局で、処方薬と一緒に出される薬剤情報シールを「お薬手帳」に貼ってもらう、あるいはそのシールを受け取って手帳に貼る形式です。

 

処方せんを薬局に渡す際、その手帳を一緒に提出することで、担当医や薬局の薬剤師が、その人がのんでいる薬の内容を把握できます。

 

患者が現在、服用している薬を、医師や薬剤師が把握することは、薬の相性を確認するためにとても重要です。

複数の薬を同じ日・時間帯にのむとき、一部の薬同士で「相互作用」という働きが起こり、効き目が強く出たり弱くなったりする可能性があるからです。

医師や薬剤師は、そうしたことが起こらないよう、お薬手帳などから確認するので、お薬手帳にはすべての服薬情報がまとまるように管理しましょう。

 

とはいえ、慢性化した病気などで一度にたくさんの薬を受け取るとどうしても、服用に不安を感じることがあります。

・毎日こんなにいっぱい、のむの?

・どう効くの? 副作用はない?

・これ、のみ忘れたらどうなる?

・市販のサプリメントと一緒にのんでも大丈夫?

薬に対するこうした不安や疑問は、処方せんを提出する薬局を一か所にする、つまり「かかりつけ薬局」を持つことである程度、解消できます。

 

 1.かかりつけ薬局・薬剤師とは? 

 そもそも、病院から出る処方せんの薬剤(処方薬)を扱う薬局は「調剤薬局」と呼ばれます。各薬局には必ず薬剤師がいます。市販薬も扱う巨大な薬局チェーンで多数の薬剤師が勤務する薬局もあれば、調剤専門で薬剤師1~2名の小さな薬局も存在します。

 

薬局に勤める薬剤師は国家資格を持って薬を扱い、使った薬がどのように体内で働くかを理解して患者へ説明する「薬のスペシャリスト」です。

 

そして薬には、それぞれ、使用する目的や使用頻度、時間帯や服用方法などのルールがはっきり定められています。処方薬は市販薬より効きめが強いことも多いので、薬のルールを守れるよう、薬剤師は必ず患者に説明してから薬を渡すこととなっています。また、薬の形状が合わずのみづらい場合には病院へ連絡し、ほかの形のものに変更できるかといった確認をしたり、薬の飲み忘れを防ぐ方法など相談にも応じてくれます。


調剤薬局の薬剤師は、患者のあらゆる「処方薬の困りごと」に対応する、サポート役なのです。

 

 

 2.「かかりつけ薬局・薬剤師」の選び方

 こうした「かかりつけ薬局・薬剤師」を決めるポイントとして、自分のふだんの生活スタイルや、薬局の様子、薬剤師との相性、自宅や病院からの距離などを検討するとよいでしょう。

 

時間がなかなか取れない人なら、早朝から深夜まで店が開いているところか、薬についての説明をオンラインで受け、薬は配送で受け取る、といったタイプの調剤薬局が向いているかもしれません。

薬の相談へ気軽に応じてもらいたいのであれば、混雑する時間帯を確認したり、薬剤師と話をしてみて信頼できそうか、安心できそうか等、自分との相性を感じてみることも大切です。


とくに薬の相談では、自身の病気や生活状況について話すこともあるため、そうした個人的な内容を安心して話せる雰囲気の薬局・薬剤師を選ぶことが大切です。

 

 さらにかかりつけ薬局の中では、自分の担当薬剤師を指名して「かかりつけ薬剤師」を持つことができます。「かかりつけ薬剤師」は患者1人につき1名、指定することが可能です。

「かかりつけ薬剤師」からは、疾病や健康状態、生活習慣などを考慮した、最適な服薬方法や注意点などの、より丁寧なアドバイスを受けることができます。

 

また、休日や夜間に対応したり、場合によっては在宅医療へ対応する、医師に相談・報告して連携してもらえることもあります。複数のお薬を一つにまとめる「一包化」なども医師に連絡・確認して対応してもらえます(ただし薬によっては一包化できないこともあります)。

 

こうした「かかりつけ薬剤師」になってもらえる薬剤師は、一定の要件を満たす必要があります。自身が信頼できる薬剤師がその要件を満たしているかどうか、直接、薬局に確認しましょう。

 

ただし、「かかりつけ薬剤師」を持つと、費用の負担が増えます。

処方せん薬局での服薬指導で支払う「薬剤服用歴管理指導料」が「かかりつけ薬剤師指導料」に変わり、3割負担の方だと60円~100円程度、追加されます。

 

かかりつけ薬剤師でなくても、服薬の管理や薬の相談はかかりつけ薬局で受けることができます。現在、特に必要でない、または自分に合う薬剤師がいないのであれば、無理にかかりつけ薬剤師を決める必要はありません。

 

 

 3.「かかりつけ薬局・薬剤師」との付き合い方

 かかりつけ薬局・薬剤師を決めたら、必要に応じてお薬手帳を見せ、これまで定期的に処方されている薬や自分の病気について伝え、把握してもらいます。

そして、薬や食品へのアレルギーの有無、薬ののみかた、管理の仕方などについても伝え、今後、相談や管理してもらいたいことについても、ある程度は伝えておきましょう。

 たとえば薬ののみ忘れが多いこと、大きな錠剤や粉薬が苦手などといった点は、相談すれば、薬の形状の変更や一包化して日付を入れてもらう、お薬カレンダーの利用について紹介してくれるなど、自分に合った対策方法を提案してもらえると思います。

 

介護保険サービスでは、薬剤師による「居宅薬剤管理指導」というサービスがありますが、介護保険が適用とならない自宅療養の人でも、「かかりつけ薬剤師」であれば、処方薬を自宅まで配達して管理・指導してもらえます。これらのサービスの費用は国が決めていて、たとえば2024年は「1つの建物にいる、1名の患者へ薬の配達・管理・指導」をした場合に、1割負担の人なら1回につき介護保険利用者509円/医療保険利用者650円 となっています。

また今後、健康保険証をマイナンバーカードに統一することが、原則、義務化されます。その開始時期である2024年12月をめどに、国は、医師が記入するカルテや処方せん、お薬手帳の電子化を進める方針です。つまり今後、自分のお薬情報は、PCやスマートフォン等で確認する形に変化することが予想されます。(※1)

 

 いずれにせよ、薬についての悩みを気軽に相談できる先をつくっておけば、自分やご家族への健康管理への負担が少しでも軽くなります。
この機会にぜひ「かかりつけ薬局・薬剤師」を検討してみてください。

 


注・参考資料

※1) 厚生労働省保健局医療課「令和6年度診療報酬改定の概要」令和6年3月5日版

https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001238903.pdf

 

厚生労働省:身近な健康の相談役「かかりつけ薬剤師・薬局」をもちましょう

https://www.mhlw.go.jp/houdou_kouhou/kouhou_shuppan/magazine/2016/05_01.html

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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執筆・監修者

管理者

竹本さん

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