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2024.11.15
冬の脱水症状に要注意! 高齢者のための脱水症状予防対策
一般的に、脱水症状は暑い夏に起きやすいイメージがありますが、冬は空気が乾燥しているうえ、暖房器具の使用で室内がより乾燥しやすくなっています。そのなかで高齢者は、いくつかの要因が重なって脱水状態になりやすいとされるので注意が必要です。 今回は、そんな高齢者の冬の脱水症状について、その原因や対策についてお伝えします。
脱水症状とは、体内の水分や電解質が不足する状態のことです。
脱水の状態になると血液が濃縮されて血栓ができやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。
水分不足によって腎臓に負担がかかり、腎臓の機能が低下したり、腸の働きが弱くなって便秘になることもあります。
また、皮膚の乾燥で、かゆみ、かさつきなどの症状が現れることもあります。
冬に、高齢者の脱水症状が起きやすい理由については、主に以下のようなことが考えられます。
・空気が乾燥しがちで、何もしていない状態でも身体から水分が失われやすい(皮膚の乾燥、口・のどの渇き)
・暖房器具を使用することで、室内の空気が乾燥しやすい
・寒くなることで運動量が低下しやすく、汗もかきにくくなるため、水分補給の機会が少なくなりやすい
・高齢で身体機能や感覚が低下すると、若いころに比べてのどの渇きを感じにくいうえ、食事量も減少することがあるので食事からの水分摂取量が少なくなりやすい
・持病や服用している薬(利尿剤)によって、尿量が増え、脱水症状のリスクが高くなる
冬の脱水症状予防の対策としては、こまめな水分補給と室内の湿度管理が重要になります。ここから、具体的な対策やポイントをいくつかご紹介します。
【こまめな水分補給】
水分補給は1日1.5Lを目安に、こまめに行いましょう。ただし、冷たい飲み物は体を冷やすため、常温の水や白湯、温かい飲み物を意識してとるようにしましょう。
たとえばコーヒー、紅茶、緑茶、生姜湯、ゆず茶、ホットココアなど、いろいろな飲み物をとりいれ、午前と午後に各種を1~2回、時間を決めて楽しみながら続けると、安定した水分補給が可能です。ただし、カフェインが多い飲みものは利尿作用があるので、たくさん飲まないようにしましょう。
また、起床時や就寝前、入浴の前後などにコップ1杯の水分をとると、睡眠や入浴で水分が失われて起こる脱水症状を、予防する効果が期待できます。
【毎日の食事で】
塩分や糖質の摂取制限がない人なら、食事で温かいスープや汁物、食後に水分の多い果物やヨーグルトなどをとることもおすすめです。
食事からの水分摂取の機会を減らさないよう、食事はできるだけ朝・昼・晩の3回として、水分の多い野菜や食品をバランスよく食べるよう心がけましょう。
【室内の湿度管理】
厚生労働省の定める「建築物環境衛生管理基準」によると、冬の室内の湿度は40~60%が最適とされています。また、環境省によると、快適性を損なわない範囲で省エネルギーを目指す冬の快適温度として、20℃が推奨されています。
ご自身の生活環境や病気・体調などにもよりますが、過剰な重ね着や暖房などで体温、室温を上げすぎないことが大切です。
温度と湿度の両方を測れる湿温度計があれば、室温・湿度の管理が楽に行えます。
加湿は、加湿器を使ったり、室内で洗濯物や濡れたバスタオルを干す、洗面器やコップに水を張り、こぼさないで済む場所へ置いておく、などの方法で調整できます。100円均一のお店などでも、電気を使わずに済む加湿グッズが色々と販売されています。
また、暖房器具との距離が近いと熱気や熱風が直接肌へ当たり、乾燥しやすくなるので注意が必要です。
さらに定期的に窓を開けて室内の空気を入れ替えることも、自身の健康を守るために大切です。
高齢者の脱水症状は、軽度であれば口の渇きやだるさ程度で済みますが、ひどい場合には高熱、意識混濁、血圧の低下などの重い症状が表れます。
喉がよく渇く、身体がだるい、頭痛やめまいがする、便や尿が出にくい、脈が速い、体重が急に減る、尿の色が濃い、意識がもうろうする、風邪などの症状がないのに微熱がある、といった状態になったら、まずは水分とほんの少しの塩分を補給して様子を見てから、症状が改善しないようなら早急に医療機関を受診してください。
また、脱水状態の簡易チェック方法としては「手の甲や胸骨上の皮膚をつまんでみて、3秒以内に戻らなければ脱水症状の可能性がある」とされるハンカチーフサイン(ツルゴール反応)、親指の爪を押してみて、赤みがすぐに戻るかどうか(赤みが戻るのに時間がかかると脱水症状のおそれあり)などが広く知られています。
尿の色の判断については、厚生労働省からチェックシートなども出されていますので、一度ご覧ください*1)。
高齢者の冬の脱水症状予防には、上記の他に、普段の健康管理が重要になります。
持病のある方や、利尿効果のある薬を服薬している人は、前もって主治医に「脱水症状予防と水分摂取」について相談し、自分に向いている予防方法を実践できれば安心です。
脱水症状は、早く気づいて対策をすれば予防できます。
ご自身や大切な高齢のご家族の健康を守るため、冬の脱水対策として参考にしていただければ幸いです。
*1)厚生労働省:「隠れ脱水症状症」の見つけ方 尿の色でセルフチェック
https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001088385.pdf
厚生労働省:建築物環境衛生維持管理要領
https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/02a.pdf
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