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2025.04.04
介護の悩み:介護費用の負担が心配。介護を支える制度とサービスについて
ご家族の介護は、いつ始まるかの正確な予測がつかないうえ、長期にわたって続くことも考えられます。在宅介護については「徐々に仕事をセーブせざるを得なくて収入が減った」「親の介護費用、これからどうしよう」といった金銭的な悩みを抱える方も少なくありません。ここでは、介護費用の負担軽減の制度を簡単にご紹介します
「介護費用」とは、介護にかかる費用全般のことを言います。例を挙げると、在宅介護や施設介護のサービス利用料、福祉用具のレンタル・購入や住宅改修の費用、毎日のおむつ代や特別な介護食の費用などがあります。
介護費用の金額は、利用するサービスや施設、介護度、地域、在宅か施設か、などによって大きく変わってきます。
公益社団法人生命保険文化センターの調べ(2021年)によると、介護の月額費用平均は、在宅介護で平均4.8万円、施設介護で平均12.2万円となっています。また、介護期間の平均は、5年1ヶ月とされています。
①在宅介護サービス費
訪問介護、通所介護(デイサービス)、ショートステイなど「介護保険制度のサービス」を利用する際の費用
→要介護度によって、利用できるサービスの種類が違うことや、利用料などが変わるサービスもある
自己負担割合は要介護度に関わらず、原則「収入に応じて1割~3割」
②介護用品代
介護ベッド・歩行器・車椅子(介護保険でのレンタルも可能)、オムツなど、介護に必要な物品の購入費用
③その他の費用
住宅改修費、介護に伴う交通費など、その他の費用
施設の種類によって、入居一時金、居住費、食費、その他のサービス費が大きく違います。
①施設介護サービス費:要介護度によって変わる。介護保険適用で、自己負担は1割~3割
②居住費・食費:施設の種類や居室のタイプによって変わる
③その他の費用:オムツ代、日用品、医療費、理美容費 など
基本的に親の介護費は、本人の収入や預貯金でまかない、足りない費用を家族で補うことが多いようです。とはいえ、家族の経済状態が苦しくなるほど無理に費用を捻出するよう求められることはありません。
必要に応じて介護費用を軽減できる制度などを利用し、負担を軽減することが重要です。
介護費用に備えるためには、まず親の経済状況を知ることが重要です。いくら親だといっても、現在の経済状況を詳細には聞きづらいと思いますので、そんな時には子が「自分の老後の備えの話」を親に相談し、「(親は)どうしているの?」などと尋ねてみる方法があります。
「何にもしてないよ」などと言われたら「先々、心配だから、一緒に考えてみない?」と提案するのはいかがでしょうか。
そして親のお金の話は、できるだけ兄弟姉妹で一緒に進めていくことが大切です。介護にかかる費用については、皆の問題としてオープンにすることで解決がしやすくなります。
先にも何度か述べましたが、介護が必要になったらまず手続きしていただきたいのが、介護保険の「要介護認定申請」です。
介護保険制度は、介護を必要とされる方を社会全体で支えることを目的とした公的な制度です。要介護認定を受けた方は、様々な介護サービスを1割~3割(収入に応じた負担割合)の料金で利用することができます。
*特定入居者介護サービス費(介護保険負担限度額)
介護保険施設やショートステイ利用時の居住費(滞在費)・食費について、所得が少ない方や一定の要件を満たす方は、申請すれば負担を軽減できる「負担限度額認定証」が交付されます。これを提示すると、居住費(滞在費)・食費の一部が給付されます。
*社会福祉法人等による利用者負担軽減制度
社会福祉法人等が提供するサービスを受ける方で、所得が少なく生計が困難な方(市民税非課税世帯で一定の要件を満たす対象者)が、申請で軽減を認められると、対象の社会福祉法人・市町村が行う介護サービスの利用負担額が減る制度です。
*高額介護サービス費
介護保険サービス(総合事業サービス)の1ヶ月の利用負担額について軽減が認められれば、本人の所得に応じて設定された一定の上限金額を超えた場合に、超過分が払い戻されます。
*高額介護合算療養費(医療と介護の負担が高額になったら申請)
医療と介護が両方必要な方は負担額が大きくなります。申請によって1年間(毎年8月1日~翌年7月31日)にかかった医療費と介護費の自己負担額を合計し、上限を超えた場合に、超えた分の金額が払い戻される制度です。
*医療費控除*1 …確定申告を活用
確定申告の医療費控除では、支払った医療費の合計額から10万円を差し引いた残りの額を「医療費控除」として所得控除できます。
そして寝たきりの方のおむつ代、看護、医学的管理など、一定の条件を満たす介護サービス費用は、医療費控除の対象となります。
介護保険の自己負担分で控除対象となるサービスでは、支払いの領収書にたいてい、医療費控除対象額が記載されています。介護の合間に確定申告の手続きをするのは大変ですが、行うことで所得税や住民税の負担を軽減できます。
*自治体の独自サービス… 地域の自治体の支援を利用
多くの自治体では高齢者向けに、独自の支援システムを提供しています。
紙おむつ代や補聴器代金の助成、配食サービス、訪問理美容サービスなど、地域によって違いはありますが、高齢者と家族の負担を減らして生活の質を高めるために支援があるようです。
*介護休業給付金… 仕事と介護の両立させるためのサポート*2
家族の介護で仕事を休む場合、給与の一部が支給される制度で、雇用保険の加入者が対象です。支給要件や申請方法は勤務先やハローワークで確認できます。
紹介してきた様々な制度は、基本的に申請が必要です。ですから最初に、対象者や申請方法を調べること、地域にどのような制度があるかを知ることが大切です。インターネットや市区町村のホームページからも情報が得られます。
また、担当のケアマネジャーやお住まいの地域包括支援センターへ不安な状況を相談すれば、アドバイスをもらえます。介護費用負担が大変なときは、無理して一人で悩まずに、まずはご相談ください。
【参考】
*1) 国税庁「No.1127 医療費控除の対象となる介護保険制度下での居宅サービス等の対価」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1127.htm
おむつ代について https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/05/54.htm)
大阪市:難聴高齢者補聴器購入費助成事業(“聞こえ”のサポート)
https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000648793.html#index_anchor_5
公益社団法人 生命保険文化センター
https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1116.html
*2) 厚生労働省 雇用保険制度Q&A~介護休業給付~
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000158665.html
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