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2022.11.01
介護保険とは?どんなサービスがあるか分かりやすく解説します。
「親や配偶者が急に介護が必要になったけど、そもそも介護の制度について全く知識がない」 このようなシチュエーションになった時、不安ですよね。 介護保険制度をいざという時に混乱せず利用頂けるように、仕組みや全体像について解説します。
介護保険は2000年4月からスタートしました。高齢者の介護にかかる費用の大部分を保険料や税金で賄い、高齢者が住み慣れた地域で生活していくための制度です。
介護保険サービスを受ける対象者は大きく2つあります。「第一号被保険者」と「第二号被保険者」です。
介護サービスを利用しようと思った時は、まず介護認定申請を保険者(市区町村)に行う
必要があります。申請を行い、晴れて介護認定が下りればサービスを受ける資格が認められたことになります。
また、受けられた方の介護を必要とする度合いの指標として、「自立」「要支援1~2」「要介護1~5」の8段階に振り分けられます。
また、それぞれの介護度区分別に介護保険から認められる上限額の点数(区分支給限度額)が決められています。
|
要介護状態区分 |
区分支給限度額 |
サービス利用にかかる費用(10割額) |
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自立 |
介護保険が使えません |
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要支援1 |
5,032単位 |
50,320円から57,364円 |
|
要支援2 |
10,531単位 |
105,310円から120,053円 |
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要介護1 |
16,765単位 |
167,650円から191,121円 |
|
要介護2 |
19,705単位 |
197,050円から224,637円 |
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要介護3 |
27,048単位 |
270,480円から308,347円 |
|
要介護4 |
30,938単位 |
309,380円から352,693円 |
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要介護5 |
36,217単位 |
362,170円から412,873円 |
【ケアマネのワンポイント解説】

介護保険サービスにかかる費用は「公費(国、都道府県、市町村)」「保険料」「利用者の負担料」で賄われています。
第二号被保険者の保険料は、住所地の医療保険者から医療保険料と一緒に保険料を徴収されています。
第一号被保険者の保険料は、本人及び世帯の合計所得金額、市町村民税の課税状況等に応じて15段階の保険料が設定されてあります。
保険料の納付方法に関しては、第二号被保険者が医療保険料に上乗せされて支払うのに対し、第一号被保険者は年金から予め自動的に引き落とし徴収される「特別徴収」、納付書や口座振替等で被保険者が自ら収める「普通徴収」があります。
介護サービスを利用した際、利用したサービス利用料の7割~9割を市区町村(保険者)が負担し、残りの1割~3割を被保険者であるサービス利用者が負担するという介護保険のルールがあります。
また、お客様負担分の利用料金に関しては、所得収入や65歳以上の方の世帯人数などによって負担割合が1割~3割の間で変動します。

居宅サービスの利用料は、「訪問サービス」「通所サービス」「短期入所サービス」「予防サービス」「総合支援事業」によって価格設定されています。
通所サービスや短期入所サービスは、利用時に利用した食事代や宿泊費なども別途支払う必要が生じます。
ただ、短期入所サービスの食事代や宿泊費は所得に応じて軽減される制度があります。
また、介護申請を行って認定を受けると、要介護度の区分別に1カ月あたりの支給限度基準額が決められています。
もし利用単位数がこれを超えてしまうと、超えた部分は全額自己負担となります。
<標準的な1カ月の支給限度基準額> *2025/1/15 更新
施設サービスの利用料にも、介護料金の価格が設定されています。介護料金は国が設定した介護報酬に準じた価格に基づいた定額制となっています。
ただし、「住宅型有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅」は居宅を想定したサ―ビスなので、上記居宅サービスと同じく「利用したサービス量に基づいた利用料金」が請求されます。
また、施設サービスにおいては、介護サービスの利用料金の他に「食費」「居住費」「管理費」「理美容代」などが別途請求されます。
なお、
の介護保険施設は、上記「短期入所サービス」と同じく食事代や宿泊費は所得に応じて軽減される制度があります。
【ケアマネのワンポイント解説】
月に自己負担する介護サービス利用料は、所得区分に応じて限度額が決まっています。その額を超えると、超えた分は申請により払い戻し(高額介護サービス費)を受けることができます。
高額介護サービス費の対象となる方は、市区町村からその旨と還付の手続きの書類が自宅に届きます。
介護サービスは、
に分類することが出来ます。
居宅サービスの種類は、
の4種類に分類されます。
それぞれのサービスの特徴は下記の通りです。
利用者が可能な限り自宅で自立した生活を送ることができるよう、ケアマネージャーが利用者の心身の状況や置かれている生活環境に応じた介護サービスを利用するための計画を立てます。
そして、その計画に沿って適切なサービスが提供されるよう、事業者や関係機関との連絡・調整を行います。
自宅にホームヘルパーが訪問し、入浴や排せつ病院への通院の介助や、掃除や調理、買い物など日常生活上の本人が行いづらい部分に対して支援を行います。
しかし、大掃除やおせち料理などの特別な調理、犬の散歩や庭の草抜き、たばこやお酒などの嗜好品の買い物は介護保険では認められていないので注意が必要です。
自宅にて自力での入浴が困難な方に向けて、事業所が簡易浴槽を持ち込み、在宅で入浴介助を行うサービスです。
訪問入浴介護は「看護師1名 / 介護士2名」で対応してくれるので、入浴にあたり健康面で不安がある人にも適しています。
<注意点>
簡易浴槽をリビングなどのスペースに置いて入浴介護を行うので、簡易浴槽が置けるスペースが必要です。
また、訪問入浴介護は移動する車に給湯機能がついており、車から浴槽に送湯されるため、自宅の前に訪問入浴車を置けるスペースが必要です。
看護師や保健師・リハビリの専門職が、点滴、胃ろう、在宅酸素療法などをおこなっているお客様の自宅に伺い、療養の世話や医療処置、健康面でのアドバイス等をおこないます。
訪問看護サービスを利用するには、主治医の先生の指示書が必要になります。
また、病気の種類やステージによっては、介護保険ではなく医療保険の対象となる場合もあります。
訪問リハビリテーションとは、PT・OT・STといったリハビリテーションの専門職が自宅に伺い、日常の生活環境に合わせたリハビリを行うサービスです。
訪問リハビリもサービスを受けるには、主治医の指示書が必要です。
訪問看護ステーションが営利法人でも開業出来るのに対し、訪問リハビリテーションは、「病院」「診療所」「介護老人保健施設」又は「介護医療院」のみ開業することが出来ます。
営利法人では開業出来ないことになっています。
居宅療養管理指導とは、病院・診療所・薬局等の医師、歯科医師、薬剤師、管理栄養士、看護師、保健師等が利用者様宅を伺い、自宅療養上の管理と指導が行われるサービスです。
病院や歯科クリニックに自分で行くことが出来ない方にとっては、在宅でも同様に治療を受けることが出来るという利点があります。
訪問系サービスは、ご自宅でヘルパーさんや看護師さんやセラピストの先生と原則1対1でサービスを受けることを前提としています。
サービスの満足度を上げるためには、サービス提供を行う方との相性がより重要です。
相性が合わず、お互いに嫌な思いをせずに済むように、まずご自身の性格を自己覚知頂き、どういう人に来てもらいたいかをざっくりで良いので事業所さんに伝えてみましょう。
ただ、完璧を相手に求めてしまうと関係性も上手くいかなくなってしまいます。実際にサービスが始まれば、ある程度相手を許容する気持ちを持つようにすると、いい関係性を長く続けることが出来るようになるでしょう。
通所介護とは、介護認定を受けた方が施設に足を運び、入浴や食事、機能訓練など多岐に渡った介護を受けることの出来るサービスです。
足を運ぶと言っても実際は自宅から施設まで車で送迎をしてくれる事業所がほとんどです。
通所リハビリも通所介護と同じように、日常生活上の食事・トイレ・入浴などの介助を受けることが出来ます。
また、医療法人が運営しているため医師が常駐し、医師の指示のもとに理学療法士等による機能回復を目的としたリハビリを受けることが出来ます。
医療機器を装着されているような医療ニーズが高い方の対応も柔軟に行えることが特徴です。
通所系サービスは、通所する目的に応じて非常に多岐に渡るのが特徴です。
短い時間でリハビリをしに行ったり、入浴だけしに行けたりと、それぞれの事業所に特徴があるので、ご自身の目的に合わせて事業所を選定すると良いでしょう。
また、本格的にサービス利用する前に施設を見学し、サービスを体験出来る、体験利用が出来る事業所がほとんどです。
実際に通ってみると、体験利用した時と雰囲気が違ったり、取り組むレクリエーションの内容が違ったり、想定外の気付きを得ることも多いです。
実際に利用する日の男女比であったり、レクリエーション内容、スタッフの人員人数、趣味が合う人がいるかなど、事前に確認しておきましょう。
短期入所生活介護とは、介護認定を受けた方が施設に短期間(原則1日~30日)宿泊し、施設内で入浴、食事、トイレ、機能訓練など多岐に渡った支援を受けることが出来るサービスです。
特別養護老人ホームなど、介護施設で日常生活上の世話や機能訓練等のサービスが実施されます。
短期入所療養介護とは、介護認定を受けた方が老人保健施設や療養病床のある病院・診療所等で短期宿泊(原則1日~30日)し、医学的管理下の介護、機能訓練、日常生活の世話を提供するサービスです。
短期入所系サービスは施設に宿泊するサービスです。無料で体験出来る事業所がほとんど無いのが特徴です。
そのため、施設との相性が合う合わないという情報は、ケアマネジャーや施設のパンフレットと非常に限定された媒体のみです。
利用に不安があれば、サービス利用にあたって以下のことを確認することをおすすめします。
※特に7番は申請することで、短期入所にかかる食費や宿泊費が減額されます。必ず利用月中に申請しましょう。
短期入所生活介護で入所実績を積まれていると、施設・お客様ともに顔見知りの関係となるため、施設入所の際には環境の変化に戸惑うことなくスムーズに入所できるという利点もあります。
福祉用具貸与とは、歩行器や手すりなどの福祉用具をレンタルして活用することで、利用者の日常生活における安全の確保や自立支援を図り、介護者の負担を軽減させるサービスです。
車椅子や特殊寝台一式(介護用ベッド)等、介護度によって適用制限のある品目もあります。
<軽度者(要支援1,2と要介護1)が原則給付対象外となる福祉用具>
福祉用具の中でも入浴、排泄などに使用するポータブルトイレ、シャワーチェアなど「ほかの人が使用したあとで再利用することに心理的抵抗が発生するもの」、「使用することによって元の形態や品質が変わってしまうもの」に対し、介護保険制度を使って販売するサービスです。
介護保険で販売の対象と認められている品目は以下の通りです。
<特定福祉用具販売で購入できる種目一覧>
購入の限度額は1年間に10万円です。この1年間は4月から翌念の3月末までとなります。
また、原則同じ種類の福祉用具を重複して購入することはできません。
住宅改修とは、介護認定を受けた高齢者を対象に、手すりの取り付けや段差解消など、住み慣れた自宅で安全に生活していくことが出来るように、身体や生活の状況に即して介護保険制度を使ってバリアフリー仕様に改修工事を受けることが出来るサービスです。
介護保険の給付が認められた住宅改修は以下の6通りです。
<<b10>介護保険が適用される住宅改修種目一覧>
改修の限度額は、原則生涯20万円です。
転居したり、前回工事より3段階以上介護度が上がったりすると、改修費用の限度額はリセットされます。
施設サービスには大きく、
に分類することが出来ます。それぞれの違いは下記のとおりです。
介護保険施設は、常時介護を必要とし、在宅での生活が困難な高齢者に対して生活全般の介護を提供します。
特別養護老人ホームを運営出来るのは、地方自治体もしくは社会福祉法人に限定されています。
入居資格は「要介護3以上の介護認定」を受けている事が条件です。
特別養護老人ホームは負担限度額認定証という減免制度があり、年金額が少ない方でも入居出来るため、入居待機者が発生している施設も多いです。
老人保険施設は、入院生活を送っていた高齢者が退院となった場合や、機能悪化のため在
宅生活が難しくなった方が、再び自宅で自立した生活ができるように、リハビリや医療
サービスを受けることが出来る施設です。
そのため基本的に3ヶ月単位で退所の判定が行われます。要介護1以上の認定を受けられた
方が入居対象となります。
施設の人員配置には、介護士の他に医師や看護師、理学療法士・作業療法士などセラピストも配置の義務付けがされています。
入浴介助や排泄介助などの介護サービスと、リハビリや医療ケアも受けることが可能です。
特に在宅復帰を目指す、医療ニーズの高い方、集中的にリハビリが必要な要介護認定者が入所するのに向いてます。
<介護療養型医療施設>
介護療養型医療施設は、病院や診療所などの医療機関が病棟ごとに都道府県から指定をうけて提供している介護施設です。
疾患や疾病などで高度な医療ケアが必要な高齢者を対象とした施設で、医療ケアやリハビリテーションの提供だけではなく、食事の提供や入浴、排せつの介助などの生きていくために必要な介護サービスも受けることができます。
毎日の診察や服薬管理、医療ケアだけではなく、リハビリテーションといった機能訓練も行っています。
食事や入浴・排せつといった、生きていくために必要な介護サービスも受けることができるので、介護度が重い方でも安心して生活することができます。
また、老人保険施設のように三ヶ月で卒業しないといけないようなルールもなく、終身安心して生活することが出来ます。
しかし2023年に撤廃されることが決定しています。
<<b10>介護医療院>
介護医療院とは、2018年4月に新たに法定化された施設です。
2023年度末で廃止になる予定の「介護療養型医療施設」に代わり、長期的な医療介護の両方を必要とする高齢者を対象に、「日常的な医学管理」や「看取りやターミナケア」等の対応と、「生活施設」としての機能を提供できる施設です。
介護医療院にはI.型とII.型があり、I.型はより重篤な身体疾患を有する者、身体合併症を
有する認知症高齢者、Ⅱ型はⅠ型に比べて比較的安定した容体の高齢者を利用者像として
います。
一般的にⅠ型は介護療養病床レベルに相当し、Ⅱ型は介護老人保健施設レベルに相当する
と言われています。
サービスを利用出来る方は要介護認定を受けた方が対象のサービスとなります。
介護付き有料老人ホームとは民間企業の運営している介護施設です。
24時間体制で介護スタッフが常駐しており、食事、清掃・洗濯などの生活面でのサービス、入浴・排せつ介助などの身体介護サービス、リハビリ・機能訓練を受けることができます。
レクリエーション・行事イベント等のアクティビティサービスが介護認定を受けた方の状態やニーズに沿って行われます。
※介護付き有料老人ホームには要介護1~5の認定を受けた方が入居出来る「介護専用型」と、介護認定を受けなくても入居できる「混合型」があります。
住宅型有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅とは、高齢者単身・夫婦世帯が居住できる住まいです。
介護認定の有無を問わず入居出来ますが年齢制限があり、原則「60歳以上の方」か「介護認定を受けた40歳以上の方」が対象となります。
介護サービスについては、介護付き有料老人ホームとは違い施設側から直接提供されるわけではないため、担当のケアマネジャーと相談しながら自分が日常生活の中で必要とする介護サービスを選択し、外部の事業者と契約して利用が開始となります。
<「住宅型有料老人ホーム」と「サービス付き高齢者向け住宅」の違い>
サ高住では法令により、施設の職員が利用者の部屋を定期的に見回る「安否確認サービス」と、専属の相談員が日常生活における相談に乗ってくれる「生活相談サービス」の提供が必須となっています。
また、居室の面積に関しても、サービス付き高齢者向け住宅が原則25㎡以上で定められていることに対し、住宅型有料老人ホームは13㎡以上で定められています。
グループホームとは、5〜9人の少人数をユニットとした共同住宅の形態でケアサービスを提供する介護施設です。
要支援2以上の介護認定があり、医師から認知症の診断を受けた、施設と同一の市区町村に住民票のある方が対象となります。
入居人数を1フロア9人以下と少人数にすることで、職員や入居者同士が顔なじみになりやすく、混乱を避け穏やかに日常生活を送って頂くことが可能です。
日常生活面においても、必要な介護ケアを受けつつ、住み慣れた地域で生活上の家事全般を職員と一緒に行うので、自宅での生活により近い環境での生活を送ることが出来ることが特徴です。
また、出来る範囲で職員と一緒に身の回りのことや家事を行うことから、認知機能のリハビリにもなるため、認知症の進行を遅らせることが期待出来ます。
ケアハウスとは、安い料金で日常生活のサポートを受けられる施設を指します。
地方自治体や社会福祉法人などが運営する施設で、近親者からのサポートを受けることが難しいことや低所得者であることなど、条件を満たした高齢者が入居できます。
ケアハウスには「一般型」と「介護型」があり、一般型は個人または夫婦のどちらかが60歳以上であること、介護型は65歳以上で要介護1~2の高齢者が入居条件となります。
一般型の受けられるサービスは、食事の提供・洗濯や買い物・掃除などの生活支援、医療機関との連携、緊急時対応などがあります。
介護型はそれに加えて、入浴や排泄などの介助サービスを受けることが出来ます。
【ケアマネジャーが教える施設選びのポイント】
施設は人生において終の棲家になる場所のため、特に慎重に選定するべきポイントです。
是非、入居する前に自分で施設まで足を運び、気になるところがあれば質問してみましょう。
観察ポイント / 質問すると良い点は以下の通りです。
※住宅型有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅以外は法令で「3:1」以上で運営しないといけないことが決まっています。「2.5:1」や「2:1」なら、より手厚い介護が期待できます。
に分類され、それぞれのサービスに特徴がある。
執筆者 吉本達志
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