2026.02.20

高齢者 親の着替えができないときは?   転倒を防ぐ介護のコツ

高齢者 親の着替えができないときは?   転倒を防ぐ介護のコツ

介護が始まったばかりの家族~《着替えの工夫》~ 介護が始まると、これまで当たり前だった日常の動作が、急に難しく感じられることがあります。 その一つが《着替え》です。 「ただ服を着るだけなのに、どうしてこんなに大変なんだろう」 そう感じている方は、決して少なくありません。

◇ある家族のエピソード

 

78歳の父、貴志さんは息子夫婦と一緒に暮らしています。

麻痺などはなく、年齢とともにふらつきや腕が上がりづらいことが増え、動作に時間がかかるようになりました。それでも『自分でできる』という気持ちが強く、時間がかかっても自分一人で身の回りのことは行っていました。

 

ところがある朝、ズボンを履こうとして顔から転倒してしまいました。幸い大きな怪我はありませんでしたが、本人だけではなく家族も不安を感じる出来事でした。

それからは、息子さんが朝夕の着替えを手伝おうとしましたがどこまで手を出せばいいのか、どのくらいの力で支えればいいのかが分かりません。貴志さんも手伝ってもらうのは初めてでまた自分でできるのに…という思いを抱えながら、思うようにいかず二人とも疲れ切ってしまいました。

『何かいい方法はないのだろうか…』

毎朝の着替えがとても憂うつな時間になってしまいました。

 

 

◇介護の始まり 本人の戸惑いと家族の困惑

このような感情は介護が始まったばかりだからこそ起こります。

家族は『心配だ、安全に怪我無く過ごしてほしい、力になりたい』

本人は『自分でやりたい、けれど心配はかけたくない、申し訳ない』

 

と考えます。

着替えは身体の動きだけでなく、気持ちの負担も大きい動作です。

【今まで出来ていたことが一人でできない現実】を本人は毎回突きつけられます。

家族もその様子を見るたび

【どこまで手を出してよいのか、本人を傷つけていないか】と不安になります。

うまくいかなくて当然なのです。

 

◇着替えの工夫と考え方

今回の貴志さんのような場合

まず、大切なことは〖全部やろうとしない〗ということです。

着替えで気を付けなければならないことは転倒です。今回のように元気なときはズボンや靴下など立ったまま着替えていた方も多くいます。立った状態のまま支えなく行おうとすると若い人でもバランスを崩しやすいです。またズボンや靴下は片足立ちになるときが一番危険が伴います。

 

〖立ったまま着替える必要はありません。〗

座るだけでも一人でできることが増えます。

 

・ベッドでは落ちないように柵や足がしっかり着く高さにします。

・布団の場合は背中にクッション(なければ枕や布団・毛布を丸める)を入れることで後ろに倒れる心配が減り姿勢も安定できます。

 

・ズボンを片足ずつ両足通して引き上げやすくする

・シャツ等腕が上げにくい場合は頭を通すのを手伝う

 

他にも見直せるところがあります。

・服自体を前開きの物や伸縮するストレッチ素材のものに変更する

・便利グッズを利用する

 

これだけで一人で安全に行えるようになります。

できる部分は自分で、難しいところだけを家族が手伝います。

 

そして何より一番大切なのは

〖急がない、急かさない〗

見ているとつい手を出してしまいそうになるかと思います、ですが時間がかかっても自分で出来ることを続けることが長期的にみると重要になります。

 

介護が始まったばかりの時期は、何が正解かを探そうとして家族が疲れてしまいがちです。

でも、着替え一つをとっても少しずつその家族なりのやり方が見つかっていきます。

今日うまくできなくても、明日今日より少し楽になればそれで正解です。

着替えの時間が、少しでも安心できる時間になるように、必要なら誰かに頼るのも便利グッズを利用するのも手段の一つです。

 

ケア21のシータスでは袖を通すときの痛みが軽減される、のびのびストレッチパジャマやおしりに引っかかりにくく上げやすいズボンをご紹介しております。

 

家族も本人も〖頑張りすぎない〗のが長続きするコツです。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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執筆・監修者

コラムニスト

北田さん

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